【J2第11節】京都サンガF.C. 2-2 水戸ホーリーホック

京都サンガF.C. 2-2 水戸ホーリーホック
日時:2020年8月12日(水)19:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(3,749人/雨のち曇 26℃ 75%)
主審:上村篤史
32′-京都/ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”
42′-水戸/ンドカ・ボニフェイス
55′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
64′-水戸/中山仁斗

■京都サンガF.C.(3-1-4-2)
GK34:若原智哉
DF19:麻田将吾
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
MF10:庄司悦大
MF2:飯田貴敬(82′-DF30:石櫃洋祐)
MF29:中野克哉(69′-MF7:ヘナン・カルヴァーリョ・モタ “レナンモッタ”)
MF41:金久保順
MF8:荒木大吾(82′-MF32:上月壮一郎)
FW17:ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”(75′-FW18:野田隆之介)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ

■水戸ホーリーホック(4-2-2-2)
GK50:松井謙弥
DF3:前嶋洋太(88′-DF13:岸田翔平)
DF2:住吉ジェラニレショーン
DF4:ンドカ・ボニフェイス
DF23:外山凌
MF6:平野佑一
MF5:木村祐志(69′-MF27:松崎快)
MF11:村田航一(46′-FW18:深堀隼平)
MF10:山口一真
FW16:山谷侑士(69′-MF8:安東輝)
FW9:中山仁斗(81′-FW48:アレフ・シウヴァ・メロ “アレフ・ピットブル”)

狙われる庄司の“脇”

え、まだゴール裏に菊紋の旗を掲揚し続けるん?
それも一番目立つところに。
町田戦でも見かけて、なんだかなぁと思ってた。
スポーツに思想を持ち込んで、チームが“損”することはあっても、“得”することが何もない。
サンガのスタッフは何も言わないのかな。

そんな運営側の“脇の甘さ”同様、きょうの京都は守備に“脇の甘さ”があった。
――という、話の素早い切り替え!
京都と戦う相手に共通して見えてきた攻め方が、
・一旦京都を5バックの守備陣系にさせる
・フォワードが最終ラインより戻って庄司の横で楔のパスを受ける
というもの。
特に後半、連戦の疲れかだいぶ脚が動かなくなっていた庄司に対し、水戸の攻撃陣はワンフェイク入れて庄司を交わして前へ…というシーンが頻発。
だいぶボールを支配されて、守備は破綻していた。
よく逆転されずに済んだというのが正直な感想。
若原のビッグセーブがなかったら、結果はきっと違うものになっていただろう。

今季のJ2は、戦術的に練られたチームが多い。
京都が採用している3バック、1アンカーでの、ウイングバックを起点にした戦いは、ある程度対応されてしまっているようだ。
そういえば昨シーズンも、4-3-3の極端なポゼッションスタイルに対策が進んで以降、なかなか勝てなくなってしまったことを思い出す。
はたして今シーズンも同じ轍を踏んでしまうのか、あるいは、早い段階でアジャストできるのか。

【J2第10節】モンテディオ山形 3-4 京都サンガF.C.

モンテディオ山形 3-4 京都サンガF.C.
日時:2020年8月8日(土)19:03KO
会場:山形県総合運動公園陸上競技場 “んだスタ”(2,865人/雨 23.4℃ 88%)
主審:井上知大
22′-山形/野田裕喜
31′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
37′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
42′-山形/山岸祐也(pen.)
47′-山形/山岸祐也
53′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
87′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ

■モンテディオ山形(4-2-3-1)
GK21:櫛引政敏
DF6:山田拓巳(89′-DF4:三鬼海)
DF23:熊本雄太
DF5:野田裕喜
DF19:松本怜大
MF7:岡﨑建哉
MF17:中村駿
MF40:渡邊凌磨(71′-MF18:南秀仁)
MF11:山岸祐也
MF25:末吉塁(89′-FW33:高橋潤哉)
FW13:大槻周平(71′-FW9:ヴィニシウス・ヴァスコンセロス・アラウージョ)

■京都サンガF.C.(3-1-4-2)
GK34:若原智哉
DF16:安藤淳(82′-DF19:麻田将吾)
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
MF10:庄司悦大
MF2:飯田貴敬(46′-DF30:石櫃洋祐)
MF29:中野克哉(71′-MF17:ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”)
MF41:金久保順
MF8:荒木大吾(85′-MF14:中川風希)
FW18:野田隆之介(71′-MF7:ヘナン・カルヴァーリョ・モタ “レナンモッタ”)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ

ピーター・マドゥアブチ・ウタカ選手(京都)
「自分にとって、日本で初めてのハットトリックさ。
チームが勝ったこと加えて、ダブルでうれしいよ。
思うに、山形の戦い方は驚きであり、素晴らしかった。
数多くのチャンスを作られた一方で、われわれはあまりチャンスをつくれなかった。
ただ、チャンスをものにできた数で勝ることができたんだよ」

實好礼忠コーチ(京都)
「山形さんの“圧”、出足の良さに終始圧倒されてしまったゲームでした。
そんな中で、よくウタカが決めてくれました。
本当に僕自身も経験のしたことのないゲームで、こうなって(※ウタカの4点目に頭を抱えて)しまった」

石丸清隆コーチ(山形)
「4バックに切り替えて、プラン通りにゲームは進められた。
だが、個人の能力にやられてしまった。
もちろん4失点もしたというのは、われわれに隙があったということだが。
3ゴール?
欲をいえば、もっと取れたし、勝ちゲームにしなければいけなかった。
攻守のバランスを見直さなければいけないというのが率直な感想。
個が強い相手であろうが、しっかり守っていかなければいけない」

うたかたの夢カード

山形の「京都対策」が完璧すぎた。
京都のビルドアップ、3バック+庄司のパス回しに対して、まず庄司に山岸がマンマーク。
3バックに1トップの大槻と、サイドハーフの2人がプレッシング。
また、京都がサイドにボールを運んで突破を掛けようとしても、サイドハーフ&サイドバックが防波堤を作る。
ボールを奪っては、京都が「5-3」 のラインを形成しても、中盤「3」の間や「5-3」の間に選手が顔を出して、楔のパスを入れまくっていた。

試合開始からずっと山形に押されてて、「これ、4バックに変更しないと、じきに決壊するなぁ…」と思ってたら、まさか3点も奪われるとね。
そして、まさかまさか4ゴールを奪えて、アウェイで勝てるとはね。
實好さんは、シーズン開幕前「3バックも4バックもできるように」と言った記憶がある。
ただ、きょうも3-1-4-2(守備時は5-3-2)はキープ。
71分、ジュニ&モッタを入れて、「3-1-5-1(守備時は5-4-1)」にすることで、中盤「4」にして穴を埋めた格好だった。
相手がどんな陣形であれ、取り急ぎ3バックを熟成させていく――という考えなのかなぁ。

【J2第9節】京都サンガF.C. 1-0 FC町田ゼルビア

京都サンガF.C. 1-0 FC町田ゼルビア
日時:2020年8月2日(日)18:33KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(3,062人/曇 29.5℃ 70%)
主審:窪田陽輔
81′-京都/金久保順

■京都サンガF.C.(3-1-4-2)
GK34:若原智哉
DF16:安藤淳
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
MF10:庄司悦大
MF2:飯田貴敬(85′-DF30:石櫃洋祐)
MF29:中野克哉(63′-MF14:中川風希)
MF41:金久保順
MF8:荒木大吾(85′-MF31:福岡慎平)
FW18:野田隆之介(73′-MF17:ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ(85′-DF19:麻田将吾)

■FC町田ゼルビア(4-2-2-2)
GK1:秋元陽太
DF22:小田逸稀(90′-FW20:ドリアン・バブンスキー・フリストフスキー)
DF5:深津康太
DF4:水本4億円
DF2:奥山政幸
MF25:佐野海舟
MF18:髙江麗央
MF14:吉尾海夏(81′-MF19:土居柊太)
MF10:平戸太貴
MF7:アレン・マソヴィッチ(46′-FW13:岡田優希)
FW16:安藤瑞季(46′-FW9:ステファン・シュチェポヴィッチ)

前半から攻めあぐねゴールは遠く、ぬか喜びもありつつ、へこたれることなく直後にゴール。
ホーム無敗継続、ウノゼロ勝利わっしょい。
ただ、“攻撃の手詰まり感”はここ数節続いている。
1対1の局面で個人技やコンビネーションでの突破ができず、ファイナルサードのところでパスミス、トラップミスも多々。
サイドからのクロス以外、“ゴールへの道筋”がチームで固まってないように見受けられた。
フォワードが下がってきてインサイドハーフが前へ走る…といった、攻撃の“奥行き感”にも欠けていたように思える。
対する町田攻撃陣が、数は少ないものの中央でのダイレクトパスでシュートへ直結するプレイを見せていたのとは対照的。
2トップとインサイドハーフの人選に試行錯誤しているのも、この4人の関係でオートマティックな動きが見せられてないからかな?
得点シーンは、相手に寄せられながらも頑張った中川が起点になったもの。
“結果”を出してくれたことで、今後もっと実力を発揮していってほしいな。

【J2第8節】ファジアーノ岡山 1-1 京都サンガF.C.

ファジアーノ岡山 1-1 京都サンガF.C.
日時:2020年7月29日(水)19:03KO
会場:岡山県総合グラウンド陸上競技場 “Cスタ”(1,524人/曇 26.4℃ 90%)
主審:松本大 “マネックス別人”
19′-岡山/イ・ヨンジェ
49′-京都/安藤淳(ヘッド←CK:石櫃)

■ファジアーノ岡山(4-2-2-2)
GK22:ポープ・ウィリアム
DF21:椋原健太(73′-DF23:松木駿之介)
DF4:濱田水輝
DF20:チェ・ジョンウォン
DF25:野口竜彦
MF7:白井永地
MF14:上田康太(64′-FW18:齊藤和樹)
MF17:関戸健二
MF19:上門知樹(87′-MF29:ユ・ヨンヒョン)
FW15:山本大貴(73′-FW44:清水慎太郎)
FW9:イ・ヨンジェ(87′-FW24:赤嶺真吾)

■京都サンガF.C.(3-1-4-2)
GK34:若原智哉
DF16:安藤淳
DF23:ヨルディ・バイス
DF19:麻田将吾(75′-DF2:飯田貴敬)
MF10:庄司悦大
MF30:石櫃洋祐
MF29:中野克哉(75′-FW13:宮吉拓実)
MF41:金久保順
MF8:荒木大吾(87′-MF31:福岡慎平)
FW14:中川風希(60′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW18:野田隆之介(87′-MF17:ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”)

ターンオーバーで興味深い人選…ゴクリ。
麻田は今季初出場、中野は開幕戦途中交代出場以来。
本多に代えて左CBに左利きの麻田を使ったのは、センターバックからの球出しを重視している証拠かと思った。
一本、逆サイド対角へと高精度のロングパスを送っていたのはしびれた。
ただ、本多と比べて、オーバーラップの迫力に欠けるのは否めない。
中野はドリブルという武器で、相手のバイタルでカオスを生み出すことはできていたのかなと。
一方、もうひとりのインサイドハーフ・金久保はアバウトなパス出し、ミスが多くて、どうしちゃったのか?という印象だった。
それでもフル出場というのは、首脳陣からの評価が高いのだろう。

失点は1ミスを素早く決められた感じ。
ゴールは、今季初のセットプレイからのもの。
岡山が守備重視だったこともあって、1on1の状態になっても、個人技でもグループとしても局面を打開することがほとんどできなかった。
ターンオーバー、アウェイでドロー、まぁ仕方ない結果だったと思った。

【J2第7節】V・ファーレン長崎 1-0 京都サンガF.C.

V・ファーレン長崎 1-0 京都サンガF.C.
日時:2020年7月25日(土)19:04KO
会場:長崎県立総合運動公園陸上競技場 “トラスタ”(3,487人/曇 24.5℃ 90%)
主審:東城穣 “ミノル”
29′-長崎/富樫敬真

■V・ファーレン長崎(4-2-2-2)
GK30:徳重健太
DF16:毎熊晟矢
DF4:レアンドロ・フレイレ・ヂ・アラウージョ(46′-DF22:徳永悠平)
DF26:二見宏志
DF3:亀川諒史
MF40:カイオ・セザール・ダ・シウヴァ・シウヴェイラ
MF17:秋野央樹
MF10:ルアン・マドソン・ゲデオン・ヂ・パイヴァ(54′-MF20:大竹洋平)
MF19:澤田崇
FW32:セグンド・ビクトル・イバルボ・ゲレーロ(66′-FW29:畑潤基)
FW9:富樫敬真(88′-MF13:加藤大)

■京都サンガF.C.(3-1-4-2)
GK34:若原智哉
DF16:安藤淳
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
MF10:庄司悦大
MF2:飯田貴敬(57′-DF30:石櫃洋祐)
MF31:福岡慎平(62′-MF14:中川風希)
MF41:金久保順
MF8:荒木大吾(85′-MF7:ヘナン・カルヴァーリョ・モタ “レナンモッタ”)
FW13:宮吉拓実(57′-FW18:野田隆之介)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ

力負け、順当。
長崎はFWへの縦パスを適宜入れつつ、サイドにボールを振って、ボールを保持する。
京都はなかなかボールが奪えない。
失点シーンは、ペナ角から裏へのふわっとしたクロス…というよくあるヤツだった。
京都はウタカがサイドに流れて基点になれども、そこからゴールへの“絵”が描けておらず、ウイングバックが封じられると攻め手がなくなってしまう、という様相。
金久保、福岡が相手DF・MFの間でボールを収めたりしてくれれば真ん中の“ルート”もあったんだろうけど、ふたりとも対人で身体を寄せられてもキープできる…っていうタイプではないだけに、中盤がなかなか機能しない。
ウタカ抜け出しからの野田のシュートがポスト!が最大のチャンスにして、唯一の決定機。
次節ミッドウィークは、庄司あたりもそろそろターンオーバーかな?

大外で4人が“ひし形”を形成して突破を図りたい京都。対する長崎は同数で守って、ゴール保持者にはつねにプレスをかける。京都はサイドで機能不全に陥った