【エールディビジ】AZ1-1NAC

AZ1-1NAC
◇日時:4月17日14時30分
◇会場:アルクマールデルハウト(アルクマール)
◇主審:リーン・コープマン
前半6分【AZ】セクティウイ
後半25分【NAC】ブサブン

■AZ(4-2-1-3)
GK1:ヘンク・ティメール
DF2:ヤン・クロムカンプ
DF3: ケウ・ヤリンス
DF4:バリー・オプダム
(75分-MF13:マーティン・メドゥニャニン)
DF5:ティム・デ・クレル
MF6:ダニー・ランザート
MF8:オラフ・リンデンベルフ
MF10:アディル・ラムジ
FW7:アリ・エルハタッビ
FW9:スタイン・ハイスゲムス
FW11:タリク・セクティウイ

セリエAに魅力的なカードが無かったため、オランダでも欧州(UEFA杯)でも旋風を巻き起こしているAZ(アーゼット)の試合をテレビ観戦する。

AZの話題性――それは、1トップの後ろに3人の攻撃的な選手を並べ、その4人がローテーション(ポジション変更)しながら攻めるというもの。
そのスゴさを見たかったのだが、この日のAZはけが人が多いせいかイマイチ。
ただ、攻撃に移ったときの、選手間(3トップとトップ下、サイドバック)の距離のとり方、ダイレクトパスで相手を崩そうとする意図がわかって見ていて楽しい。
相手の守備がルーズなことを差し引いても、3トップがきっちりクサビになって、そこから攻撃を構築する――オランダ・サッカーらしい、システマチックな戦い方だった。

もし京都サンガにこのシステムを適用するとしたら…
 ●4バックと米田、斉藤のダブルボランチはそのままに、
 ●トップ下・パウリーニョ、左サイド・アレモン、右サイド・星、トップ・田原
といった感じか。アレモンの左は守備が激しく不安だが、攻めに関しては前にスペースがあるだけにやりやすいのではないかなーと。

【J2第7節】京都パープルサンガ0-0コンサドーレ札幌

京都パープルサンガ0-0コンサドーレ札幌
◇日時:4月16日14時4分KO
◇会場:鹿児島県立鴨池陸上競技場(7437人)
◇主審:牧野明久

■京都パープルサンガ(4-2-2-2)
GK1:平井直人
DF22:渡邉大剛
(後半13分-MF27:加藤大志)
DF3:リカルド・カヴァルカンテ・リベイロ”リカルド”
DF20:鷲田雅一
DF13:三上卓哉
MF16:斉藤大介
MF18:米田兼一郎
(後半13分-FW31:田原豊)
MF11:星大輔
(後半33分-MF8:美尾敦)
MF14:中払大介
FW10:パウロ・アントニオ・デ・オリベイラ”パウリーニョ”
FW9:カルロス・アドリアーノ・デ・ジョス・ソアレス”アレモン”

■コンサドーレ札幌(3-2-3-2)
GK28:高原寿康
DF15:加賀健一
DF4:曽田雄志
DF6:西嶋弘之
MF2:岡田佑樹
(後半30分-MF23:ジョ・ギョウヒ)
MF14:田畑昭宏
MF8:砂川誠
MF10:三原廣樹
(後半8分-MF19:上里一将)
MF7:和波智広
FW9:堀井岳也
(後半6分-FW11:相川進也)
FW13:中山元気

「決定機をしっかり決めると勝ちをもってこれる。決めれないとこういう結果になってしまう」と、柱谷監督が試合後に語ったように、京都はいくつかあったチャンスをゴールに結び付けられず、札幌と引き分け。ついに開幕からの連勝がストップしてしまった。

前半は、終始京都がペースを握っていた。2トップのアレモン、パウリーニョがサイドに流れてボールを受け、そこからサイドアタックを仕掛けようという意志が、チームとして徹底されていた。そしてときおり見せる、「中盤から一気に裏にロングボール一発、パウリーニョのスピード勝負」戦術も有効だった。前半9分には、ディフェンス2人の間を抜けそうになったパウリーニョが、肘打ちをくらって流血する場面も。

後半開始からは、一転して札幌がリズムを掴む。京都も、ボランチの米田を下げFWの田原、右サイドバックの渡邉をさげ本来はMFの加藤を入れ、攻撃的なシフトにチェンジして対抗した。だが、このあとは両チームとも何度も決定的チャンスを迎えるが、得点は入らず(後半40分近くの田原がフリーでヘッドも…!)。結局スコアレスドローに終わった。

後半、札幌にゴール前に攻め込まれたのは、1点を取りにいくために攻めたリスクであって、ある程度はやむを得ないといえよう。とはいえ、なぜ1点が取れなかったのか? 相手チームがアレモン&パウリーニョを研究してきているということはあると思う。ただ、それ以上に指摘したいのが、開幕以来サイド攻撃がまだうまく機能していない、ということだ。具体的にいうと、
 ●相手ボール保持者をサイドに追い込み、ボランチやサイドの選手がサンドしてボールを奪う
 ●奪ったあと、サイドMF(星、中払)がボールをもつ
 ●サイドバック(大久保、三上)がMFを追い抜いてライン際をオーバーラップする
ところまではいいのだが、もちろんオーバーラップの動きは相手もわかっているから対応してくる。そうなると、攻撃が手詰まりになって、いったんボランチや最終ラインにボールを返すか、あるいは2トップに向けてアーリークロスを上げてしまってはね返されるシーンが多いのだ。

解決策は”第3者の動き”だ。星や中払がボールをもったとき、2トップが一度引いてきてボールをもらいに来るのもそうだし、あるいは、ボランチの斉藤、米田が前線に飛び出す動きをもっとしないといけない。そうすれば、もう少し「えぐってセンタリング」の場面が増えてくるに違いない。

GK1:平井直人(5.5)
 前に飛び出して失敗、頭を越そうとしたクロスをキャッチミスなど、危ないシーンが何度かあった。特に後者のときに目に見えて動揺していたのが、キーパーとして致命的?
DF22:渡邉大剛(6)
 負傷欠場の大久保に代わって、開幕以来の登場。平井が前に出て中山元気にゴールを狙われたシーンもゴールライン際でクリア。
DF3:リカルド・カヴァルカンテ・リベイロ”リカルド”(6.5)
 守備は非常に安定していた。攻撃参加も頻繁に。
DF20:鷲田雅一(6)
 今日はミス少なく。
DF13:三上卓哉(6)
 相手に簡単にクロスを上げさせるのは、そろそろなんとかしたい。
MF16:斉藤大介(5.5)
MF18:米田兼一郎(5.5)
 両ボランチは、相手が中盤でボールをもった際に引きすぎだったような。
 ひとりはもう少し高い位置でチェックにいってもよいのでは?
MF11:星大輔(6.5)
 ドリブル、クロス、だんだん精度が上がってきた。本領発揮。
MF14:中払大介(6)
 いつもどおり攻守に活躍。
FW10:パウロ・アントニオ・デ・オリベイラ”パウリーニョ”(6.5)
 田原が入って、位置が低くなりすぎたか。
FW9:カルロス・アドリアーノ・デ・ジョス・ソアレス”アレモン”(5.5)
 焦ってシュートに精度を欠いていた。それだけチャンスに絡んでいたともいえるが…。
MF27:加藤大志(6)
 超攻撃的サイドバックとしても使えることがわかった。今後、いいオプションに。
FW31:田原豊(5.5)
 神通力は故郷・鹿児島では通用せず?
MF8:美尾敦(6)
 田原への柔らかいクロスはカンペキだったのに…。

【UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦】ユベントス0-0 (agg 1-2) リバプール

ユベントス0-0 (agg 1-2) リバプール
◇日時:4月13日20時45分KO
◇会場:スタディオ・デッレ・アルピ(トリノ)
◇主審:ヴァレンティン・イヴァノフ(ロシア)

■ユヴェントス(4-2-2-2)
GK1:ジャンルイジ・ブッフォン
DF21:リリアン・ユリアン・テュラム
DF4:パオロ・イグレシアス・モンテロ・ロナルド
(82分-DF7:ジャンルカ・ペッソット)
DF28:ファビオ・カンナヴァーロ
DF19:ジャンルカ・ザムブロッタ
MF8:フェレイラ・ダ・ローザ・エメルソン
MF24:ルベン・アリエル・オリヴェラ・デ・ロサ
(45分-FW25:マルセロ・ダヌビオ・サライェタ)
MF16:マウロ・ヘルマン・カモラネージ
(83分-MF18:ステファン・アッピア)
MF11:パヴェル・ネドヴェド
FW9:ズラタン・イブラヒモヴィッチ
FW10:アレッサンドロ・デル・ピエーロ

■リバプール(4-2-2-1-1)
GK1:イェルズィ・デュデク
DF3:スティーヴ・フィナン
DF4:サミ・ヒュイピャ
DF23:ジェイミー・キャラガー
DF21:ヂミー・トラオレ
MF25:イゴール・ビシュチャン
MF14:チャビエル・アロンソ・オラーノ “チャビ・アロンソ”
MF18:アントニオ・ヌニェス・テナ
(58分-MF11:ウラディミール・スミチェル)
MF6:ヨン・アルネ・リーセ
MF10:ルイス・ハヴィエル・ガルシア・サンス
(84分-MF13:アンソニー・ル・タレク “ヘタレック”)
FW5:ミラン・バロシュ
(75分-FW9:ジブリル・シセ)

リバプールの守備が堅かった…というか、ユーべの選手、身体重すぎ。
コンディション調整ミス?

【J1】ジュビロ磐田1-3ジェフ千葉

磐田1-3千葉

◇日時:13日19時1分KO
◇会場:ヤマハスタジアム(9854人)
◇主審:扇谷健司
前半13分【千葉】佐藤勇人
前半19分【千葉】斎藤大輔
後半17分【千葉】羽生直剛
後半18分【磐田】カレン・ロバート
※後半5分 茶野隆行(磐田)退場

まったく試合を見てませんが、偽山本マサクニ監督としてコメント。
「残念な結果に終わったが、選手たちはよくやってくれた。
茶野は相手が市原ということが気合が入りすぎたのだろう。
今は新しい選手が加わって、連携を深めている段階だ。
テストを重ね、今後巻き返していきたい」

ヨンスさん、完全に選手としてのピークを過ぎた感じかな。
今季、売り飛ばしたのはいいジャッジだったのかもしれません。

4/14付記
●山本昌邦監督(磐田)

「厳しいゲームで、結果も非常に厳しい結果で、これから立て直していくのも厳しいだろうが、今日は入り方は良かった。河村のアクシデントがあって、そこからの立て直しがうまくいかず、ちょっとした集中力の欠如でフリーキックからやられてしまった。そうした千葉の判断の速さという部分に戸惑って、追いつききれなかった。
ただ、選手が最後まであきらめずに向かっていった姿勢というのは、非常に評価したい。あと個人的にいえば、成岡がすごく可能性のあるプレーを見せてくれた。こういう過密スケジュールの中で、毎回コンビがコンディションの関係で変わっているが、その中でそういう選手が出てきたということは、長い目で見たときに次につながっていくと思う。
茶野は相手が千葉ということで、いつも以上に気合が入っていたと思うので、退場になってしまったことはかわいそうな結果だった。これからは攻守の切りかえの部分をかなり上げていかなければいけないと思う。ただ、下を向いていてもしょうがない。すぐに韓国のアウェー(4/20・AFCチャンピオンズリーグ)も控えている。選手を鍛えながらということも大事になるので、切り替えていきたい」

あたらずとも遠からず。

【UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦】バイエルン・ミュンヘン3-2 (agg 5-6) チェルシー

バイエルン・ミュンヘン3-2 (agg 5-6) チェルシー
◇日時:4月12日20時45分KO
◇会場:オリンピアシュタディオン・ミュンヘン(ミュンヘン)
◇主審:マヌエル・エンリケ・メユト・ゴンサレス (スペイン)
30分【チェルシー】フランク・ランパード
65分【バイエルン】クラウディオ・ミゲル・ピサーロ・ボッシオ
80分【チェルシー】ディディエ・ドログバ
90分【バイエルン】ホセ・パオロ・ゲレーロ
90分【バイエルン】メフメト・ショル

■バイエルン・ミュンヘン(4-1-3-2)
GK1:オリヴァー・カーン
DF2:ウィリー・サニョル
DF3:ルシマール・ダ・シウヴァ・フェレイラ “ルシオ”
DF5:ロベルト・コヴァチ “弟”
DF69:ビシェンテ・リザラス
(78分-MF20:ハッサン・サリハミディッチ)
MF6:マルティン・ガストン・デミチェリス
(52分-MF7:メフメト・ショル)
MF31:バシュティアン・シュヴァインシュタイガ
MF13:ミヒャエル・バラック
MF11:ジョゼ・ホベルト・ダ・シウヴァ “ゼ・ホベルト”
FW14:クラウディオ・ミゲル・ピサーロ・ボッシオ
FW10:ロイ・マカーイ
(73分-FW33:ホセ・パオロ・ゲレーロ)

■チェルシー(4-3-2-1)
GK1:ペトル・チェヒ
DF29:ロベルト・フート
DF6:ヒカルド・アウベルト・シウヴェイラ・デ・カルヴァーリョ
DF26:ジョン・テリー
DF13:ウィリアム・ガラ
MF4:クロード・マケレレ
MF8:フランク・ランパード
MF22:エイドゥル・シマーリ・グジョンセン
(88分-MF14:ジェレミー・ソレーレ・ヌジタップ・フォッソ)
FW10:ジョー・コール
(90分-FW33:ヌーノ・モラレス)
FW11:デイミアン・ダフ
(71分-MF30:チアーゴ・カルドーソ・メンデス)
FW15:ディディエ・ドログバ

フェリックス・マガト・コーチ(バイエルン)
「2点目を取られるまではイケると思っていたが、ドログバのヘッドですべてが終わってしまった。残念なのは、チェルシーより出来は悪くなかったのに勝てなかったこと。前半のチャンスが生かせれば、流れも変わっていたんだろうけど…。まぁ、運がなかったということさ」

ルイ・ファーリア・フィジカルコーチ(チェルシー)
「ジョゼとは何も話していませんよ。彼はスタンドで試合を見るつもりだったけど、プライバシーが守られないと感じてホテルに戻ったのだと思います。終了間際の失点は、2点目を決めて次の試合に気がいってしまったんでしょう。でも、結果的に我々が勝ち上がったわけだから満足です」

ミヒャエル・バラック選手(バイエルン)
「俺が言えるのは、フランク・ランパードが突出したな選手で、すばらしい状態にあるということだね。彼が3点取ったことが、チェルシーの勝利の理由だ」

ベンチ入り禁止処分でモウリーニョ監督を欠いていたチェルシーだが、欧州王者に向けてまた一歩前進した。

ゲームは、第1戦を落としたバイエルンが圧倒的に支配する。
守っては前線から激しいプレスをかけ、攻めては右のシュヴァインシュタイガ、左のゼ・ロベルトが単独で突破を図り、2トップにクロスを送りつづけた。
特にゼ・ロベルトは、前半、対峙するフートのポジション取りが曖昧だったこともあって、「やりたい放題」といってもいい活躍。
しかし、第1戦とは違って、アウェイ型「リトリート(引きこもり)」戦術で臨んだチェルシーの厚い壁をなかなか破ることができなかった。

結局、前半にランパードのシュートがルシオ(第1戦に続いて、連続してゴールに関与!)に当たってのアンラッキーな失点と、DFの枚数は足りていながらコール&ドログバのホット・ラインにやられた失点――2失点がきいて、合計スコアで1点足りず、バイエルンは涙を飲んだ。