【J2第4節】京都サンガF.C. 3-4 ジュビロ磐田

京都サンガF.C. 3-4 ジュビロ磐田
日時:2021年3月21日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(8,024人/雨 15℃ 86%)
主審:清水勇人
42′-磐田/山田大記
47′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ(左足※ディフレクション)
52′-磐田/松本昌也
55′-京都/ピーター・マドゥアブチ・ウタカ(右足)
59′-磐田/小川大貴
83′-磐田/大津祐樹
90+5′-京都/三沢直人(右足←ウタカ)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬(46′-DF41:白井康介)
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF31:福岡慎平(61′-MF33:三沢直人)
MF4:松田天馬(76′-FW13:宮吉拓実)
FW18:野田隆之介(71′-MF29:中野克哉)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW7:武富孝介(61′-FW20:李忠成)

■ジュビロ磐田(3-4-2-1)
GK1:八田直樹
DF38:山本義道
DF2:今野泰幸
DF17:鈴木雄斗
MF5:小川大貴(61′-MF15:伊藤洋輝)
MF50:遠藤保仁
MF23:山本康裕
MF14:松本昌也
MF10:山田大記
MF8:大森晃太郎(80′-FW4:大津祐樹)
FW11:ルキアン・アラウージョ・ヂ・アウメイダ(90′-FW9:小川航基)

曺貴裁コーチ(京都)
「立ち上がりから自分たちのやってきたことを全面に押し出そうということで、相手は力がある磐田さんだったんですけど、『引かずに戦おう』ということを選手たちはよくやってくれました。
結果としては勝ち点を1も持ってこれなかったことは残念ですけども、選手が見せた姿勢というものは間違っていなかったと思います。
負けた責任はボクにあります。
きょう彼ら(選手たち)は、(ベンチで)見てる人も(プレイを)やってる人も『このピッチの中でやるべきこと、やっちゃいけないこと』について、お客さんの前にして、あらためて感じたことがあるはずです。
そういうところで間違いなくこのチームは成長できると思っていますし、残念ながら負けてしまいましたけれど、下を向くことなく次に向けて戦いたいです。
(――ハイプレスを攻略された?)
いえ、攻略されたというよりも、前半のいい流れの中で1点、2点取れれば、われわれのリズムになったでしょう。
それが裏返しで0-1になってしまって、ああいう展開になるというリスクをわかったうえで選手たちにやらせている部分があるので。
そのなかで、1-1にした後とか2-2にした後の戦い方は少し課題が残りますけれど、最初から怖がらないでやるということを実体験したので、次に生かしていかないといけないと思います。
シーズンが始まったばかりですけど、収穫が多い試合でした」

鈴木政一コーチ(磐田)
「“両目があいた(※2勝した)”という部分で、選手にはおつかれさんと言いたいのぅ。
得点は、今週練習でやってくれた部分がつながった。
一方で、失点は自分たちのミスの部分も多かったので、今後注意せんといかん。
(――京都のハイプレスについてどう対策してきたか)
できるだけ前向きに、判断を持ったプレイをしようと言っておったよ。
もし判断ができない部分は、前にルキアンがおるんでね。
前線へシンプルに蹴ろうということで、それがうまく行ったんじゃ」

3-4×3月

実質、今季3戦目で初黒星。
でも、試合の入りは良かった。
磐田の選手がボールを持っても、京都の選手は寄せが早く、ビュン!って音が聞こえるぐらい。
なるべく相手陣内でボールを奪って攻めてやろうという気迫が感じられた。

ただ、相手陣内でのプレスがうまくいかなかったときには、磐田にうまく攻められてしまった。
特に磐田の2シャドー、山田&大森の動きが出色。
引いてボールを引き出す動きをしたり、サイドに流れてボールを収めるルキアンに代わってゴール前に進出したり。
押し込んでいた時間帯に取られた1失点目も、山田だった。

その後、2失点目(守備の人数はいたのに左ウイングバック・松本のゴールへの侵入を許した)、4失点(自陣ボール回しでのミス)に関しては、もったいないという思いがある。
まぁでも、曺さんの言うとおり
「リスク覚悟で前に行っているからこそ、起きた4失点」
だったのかもしれない。

攻撃面では最後のところ、ファイナルサードでパスや連携がややアバウトだったりするのが気になった。
でも、3点は取れているんだよな〜(笑)。
試合展開によっては、京都のほうが4点、5点取れていたのかもしれないゲーム。
悔しい敗戦を糧にして、もう1段レベルアップしてくれることを願いたい。

【J2第3節(※試合中止)】大宮アルディージャ – 京都サンガF.C.

大宮アルディージャ – 京都サンガF.C.
日時:2021年3月13日(土)14:03KO
会場:さいたま市大宮公園サッカー場“ナクスタ”
主審:高山啓義
18′-京都/武富孝介
※19’雷雨のため試合中断→中止が決定

■大宮アルディージャ(4-2-2-2)
GK31:上田智輝
DF8:馬渡和彰
DF24:西村慧祐
DF20:櫛引一紀
DF22:翁長聖
MF4:松本大弥
MF7:三門雄大
MF37:松田詠太郎
MF34:佐相壱明
FW27:中野誠也
FW17:ネルミン・ハスキッチ

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF31:福岡慎平
MF4:松田天馬
FW13:宮吉拓実
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW7:武富孝介

先制後、雷鳴が聞こえて中断からの中止決定。
現地行ってたら、泣いてたな…。
貴重な関東圏アウェイゲームだったものの、緊急事態宣言延長で、ビジター席なし・京都サポーターの自粛要請が結果的にはありがたかった。

中止に関して……

Jリーグの試合中止例
中止された試合の取扱いについてはJリーグ規約第63条に「不可抗力による開催不能、及び中止となった試合」についての取扱があり、Jリーグチェアマンが「90分の再試合」「中断時点からの再開」「中断時点で試合成立」の3つから決定するとしている。2009年までは「原則90分の再試合」としていたが、試合途中で中止となった2009年の鹿島 – 川崎戦の例(後述)を契機に、2010年に条項が改定された。

wikipedia
https://twitter.com/J_League/status/1370615542743142403

控えメンバー
■大宮
GK40:フィリップ・クリャイッチ
DF42:山越康平
MF10:黒川淳史
MF15:大山啓輔
MF48:柴山昌也
MF5:石川俊輝
FW23:矢島輝一

■京都
GK21:清水圭介
DF19:麻田将吾
DF41:白井康介
MF22:谷内田哲平
MF29:中野克哉
MF33:三沢直人
FW20:李忠成

【J2第2節】京都サンガF.C. 0-0 松本山雅FC

京都サンガF.C. 0-0 松本山雅FC
日時:2021年3月7日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(6,556人/曇 13℃ 43%)
主審:谷本涼

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
DF17:荻原拓也(82′-DF41:白井康介)
MF24:川﨑颯太
MF31:福岡慎平(82′-MF25:中野桂太)
MF4:松田天馬(65′-MF33:三沢直人)
FW11:曽根田穣(57′-FW13:宮吉拓実)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW14:中川寛斗(46′-MF29:中野克哉)

■松本山雅FC(3-1-4-2)
GK1:圍謙太朗
DF33:大野佑哉
DF13:橋内優也(28′-DF44:野々村鷹人)
DF27:下川陽太
MF38:佐藤和弘
MF5:前貴之
MF17:表原玄太
MF4:安東輝(82′-FW32:横山歩夢)
MF23:外山凌(76′-MF24:平川怜)
FW8:河合秀人(76′-FW18:戸島章)
FW11:阪野豊史(82′-FW14:鈴木国友)

松田天馬選手(京都)
「チャンスを多く作ったし、相手が球際を激しくきたところも負けずにやれたかなと思います。
ただ、セカンドボールの処理をうまく前につけられなかったのは課題ですね。
きょうは初めてのホーム、すごくいいスタジアムですし、絶対勝つということ、観客の心を動かすことを心がけて戦いました。
勝ち点3が取れなかったことは悔しいですけど、次に向けて頑張ります」

曺貴裁コーチ(京都)
「ことしから監督になって、選手には『ホームでもアウェイでも攻撃する』という意欲をしっかり見せようと話してきました 。
そうしたことを積み上げている中で、きょうも一歩も引かないゲームができたと思います。
ただ、松本さんの本当にハードな守備には苦しめられました。
結果は0-0で勝てませんでしたけど、自分たちのめざしている方向、やろうとしていることの面では、逆に良かったと思っています。
勝ち点3を取れるときもあれば、勝ち点1、勝ち点0で努力が認められなくても、最後に花が咲くときがあります。
どういう結果にせよ、自分たちのサッカーを信じ続けて花を咲かせることが、われわれの今季の目標。
なので、きょうの結果もポジティブに捉えたいと思います。
後半は選手も代えて、勝ち点3を狙う、ホームのお客さんにいい思いをしてもらいたいという姿勢を最後まで貫きました。
ただ、例えばアカデミーから入った中野桂太も、練習でやれていたことがきょうゲームでやれてなかったと思うので、そういったメンタル的なことも含めて、彼ら若い選手がポジティブにゲームに入っていけるようなマネジメントをしていきたいなと思います。
(ウタカ選手について?)
ウタカに関しては、守備も攻撃も献身的にやってくれました。
彼が最後『アイムソーリー』って言ってましたけれど、われわれはチームなので、彼が外したから負けたということはなくて、彼がゴールを入れて勝つこともあるだろうし。
そういう意味では下を向かず、全員でこの現実に向き合って、次の大宮戦で勝ち点3が取れるように準備をしてきたいと思います。
(ホーム開幕戦を終えての気持ちは?)
僕の地元で指揮を取れることを本当にうれしく思っていますし、勝ち点3を届けたかったです。
一歩及ばすでしたけど、これからの長いシーズン、たくさんのいい試合を見せて、地元の人たちに喜んでもらえるように頑張りたいと思います」

柴田峡コーチ(松本)
「個人個人に力があり、新しい監督のもと統一された戦術行動をとっている京都相手に、自分たちも一歩も引くことなく戦えたのは、非常に大きな収穫だったと思ってます。
後半、4人を一気に代えたのは想定内ではなくて、何人か筋肉系で疲れが出ているという報告があったので代えたというところ。
相手も疲れてきたところでフレッシュな選手を入れてなんとか打開したかったんですけれど、最後の扉はこじ開けられなかったな、という感じですね。
前節はキャンプの疲れからなのか全体的に動きが重かった。
きょうは90分みんながファイトしてくれて、チームの成長を感じることができたという意味でも、次に繋がる試合だったと思います」

あと少し、もう少し

ホーム開幕戦はスコアレスドロー。
フィジカルコンタクトを厭わない、前線からの激しいプレッシングを展開した松本。
対する京都は最後まで“プレス回避”の有効策を見い出せず、相手を崩し切れなかったゲームだった。

最終ラインでサイドバックにボールが渡っても、松本の選手がビュッとぶつかるぐらいの勢いで駆け寄ってくる。
本来ならサイドバックを起点として、フォワードと縦のチェーン、インサイドハーフとは斜めの関係を作りたいところだが、パスを出す時間的余裕も空間的余裕も与えてくれない。
やむをえずラフにダイレクトパスを出して相手に奪われカウンターを受けたり、前線にロングボールを蹴り込んだりする場面が、特に前半は目立った。

また、きょう1トップを務めたピーター・ウタカを生かすためだったのか、早めの縦パスも多かった。
中盤でのつなぎも少なく、荻原の単独突破ぐらいしかチャンスを生み出せない展開が続く。

後半、停滞していた右サイドを活性化させるべく、中野克哉を投入。
さらに、57分には曽根田に代えて宮吉を入れた。
ピーター・ウタカが左サイドに流れて、宮吉とポジションチェンジを繰り返すことで、相手の守備に多少の混乱を与えられるようになる。
相手プレスの圧力も少し落ちたところで、70分あたりから京都の時間帯が続いた。
ここで、なんとか得点を取りたいところだったかな。

2試合終わって、京都のやりたいサッカーはおおむね見えてきた。
チーム全体で連動した動き、守備での強度は、早くも昨シーズンを上回っているとすら感じる(※去年がなんだったんだ、という話だが……!!)。
当面の課題は、相手のプレッシャーに対して“剥がす”プレイ、“裏を取る”プレイがいかにできるようになるか?、と個人的には感じた。
そして、前線のうち1トップ以外の2人、シャドーストライカーともウイングとも言えるタスクを担う2人に誰を起用するかも、前節、今節と試行錯誤が続いている。
他の選手の使い方が上手い宮吉が一歩リードといった雰囲気だが、現在ベンチ外の選手を含めて、誰がレギュラーを奪取するのか?は、目下の注目対象といえるのかな。

https://twitter.com/sangafc/status/1368522127142318083

【J2第1節】SC相模原 0-2 京都サンガF.C.

SC相模原 0-2 京都サンガF.C.
日時:2021年2月28日(日)13:03KO
会場:神奈川県相模原市相模原麻溝公園競技場 “ギオスタ”
主審:榎本一慶
82′-京都/ヨルディ・バイス(ヘッド←CK:松田)
85′-京都/三沢直人(右足ミドル)

■SC相模原(5-1-2-2)
GK21:竹重安希彦
DF13:石田崚真
DF15:川上竜
DF29:後藤圭太
DF5:梅井大輝
DF17:星広太(89′-DF19:舩木翔)
MF33:梅鉢貴秀
MF7:清原翔平
MF4:藤本淳吾(59′-MF32:芝本蓮)
FW27:和田昌士(46′-MF14:安藤翼)
FW23:平松宗

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF31:福岡慎平(90+1′-MF11:曽根田穣)
MF4:松田天馬
FW41:白井康介(46′-MF29:中野克哉)
FW20:李忠成(56′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW13:宮吉拓実(67′-MF33:三沢直人)

相模原data京都
6/9枠内シュート/シュート数6/15
38%ボール支配率62%
260/58%パス数/成功率497/76%
0オフサイド1
1CK5
8ファウル6
2/0警告/退場0/0
DAZN中継より

ヨルディ・バイス選手(京都)
「開幕戦はどんなチームであれ難しいものさ。
前半は特に風が悩ましかったね。
ただそういう中で、相模原には目立ったチャンスは作らせることはなかった。
後半は、前へとプッシュすることはできたし、トレーニングしてきたセットプレーで先制点が取れた。
内容としてはもっと良くしてはいけないとは思うけれど、2ゴールを取って、ゲームをしっかり終わらせることができたことは良かったよ。
新しいコーチは、とてもアグレッシブなんだ。
前半10試合ぐらい、自分たちのサッカーをどこまで突き詰められるか、選手みんなができる限りのことをやっていきたい」

曺貴裁コーチ(京都)
「自分たちがいままでやってきたことを90分間出そう、と言い続けてきました。
風があったり、開幕で新しい選手が来た中で、難しい状況でしたけど、勝ったという結果よりも、そういうことをブレずに続けてくれたことがきょうの試合は一番良かったかなと思います。
ハーフタイムに選手たちに言ったのは、自分たちがプレシーズンに準備してきたことをそのままやり続けて、それがダメなんじゃないか?とか、マズイんじゃないか?とか思う必要はないと。
0-0という途中経過は妥当な結果なので、最後まで信じて、残りの時間、アディショナルタイムまでプレイし続けよう、と話しました。
僕以上に選手が『ここで勝ち点1では帰れない』という気持ちでいたと思うんで、その気持ちが2ゴールに繋がったと思います。
でももちろん課題は、われわれチームとしてまだまだあるのは事実です。
勝ったからすべてが良かったわけではないし、逆にもし負けていたとしても準備していた内容じゃなかったからだと思うので、ひとつひとつ精査しながら次に向かいたいと思います。
課題? いろいろありますけれど、こういった強風と開幕戦ということで……。
監督として自分の力量が足りないということを、課題にしておきます(笑)」

三浦文丈コーチ(相模原)
「J2の初戦、できた部分とそうでない部分があるなと、率直に感じましたね、うぅんうん、はい。
前半風上ということはあったにせよ、ウチのほうが強度は高かったのかなと。
風を利用して、しっかりセットして、カウンターで押し込んだ時間帯もあったし、セットプレイもあったのでね、ああいった時間帯で1点を取れたらぁ、プラン通り進められたかなぁとちょっと思います、はい。
(平松選手がポイントになっていたが?)
うぅんうん……そうですね、練習試合のときからいいコンディションでやってくれていましたし、平松に入ったときにどういったサポートができるかが、今後の課題になってくると思います、はい。
コロナ禍で試合ができたことは感謝したいし、相模原市のみなさんが一緒に戦ってくれたことは感じました。
ですが、ここはホームなんで、勝ち点3をゲットしたいなと思いますね、はい」

アウェイ開幕戦で「hunt3」!!!

去年のサッカーをバッサリ捨てて、一新されたな!
一昨年シーズン、中田一三氏のもとでやっていたサッカーにスピード感をマシマシにしたような印象。
乱暴にまとめるなら「スピーディーなポジショナルプレー」とでも言うべきサッカーを志向していると、開幕戦で感じさせられた。

一番うれしかったのは、パスを出した選手の足が止まっていないこと。
パスを出したらシュッと動き出して、パスの受け手に選択肢を増やそうとする。

ビルドアップのやり方は、「5レーン」を意識したものだった。
サイドバックが大外のレーンでボールを持ったら、斜め前にインサイドハーフの選手が、そして同じレーンの前にフォワードの選手が位置。
そして、ドリブルとダイレクトのパス交換で、相手選手の背後を取ろうとするのだ。
この3人の関係はパスを回すうちにグルグル回転。
ときにサイドバックがインサイドハーフのポジションを取っていたのも興味深かった。

ビルドアップといえば、昨シーズンは庄司が2CBの間に降りて3バック化してロングボールの出しどころを探る「サリーダ・ラボルピアーナ」を多く使っていた。
一方、この日アンカーに入った19歳・川﨑颯太はビルドアップ時に最終ラインに入ることはなく、2CBの前に位置。
「2バック」のうちバイスが前線に上がっていたときだけ、代わりにポジションを埋めていたように見えた。
すなわち、攻撃時は「2バック」で、残りフィールドプレイヤー8人が攻撃に関与するのが基本姿勢なのだろう。

守備では、相模原のFW平松宗がかなり強く、時間と空間を作られたときに攻め上がりを許していた。
とはいえ、総じて決定的な場面はつくられておらず、ボールを奪われても
鋭い出足てボールを再度奪うシーンもたくさんあった。

試合後のコメントで松田天馬選手が
「課題をあえて挙げるとすれば、開幕戦で硬かったということもあって、選手の距離感が遠かったり、セカンドボールへの出足が遅かったりした部分がありました。また、前線で誰かが幅を取りながらどんどん人が追い越していくことで決定機をつくる練習をずっとやってきたのですが、その形からも得点がほしかったですね」
と言っていたが、この課題が解消されたときには、とんでもない好チームが完成してそうだな……(ゴクリ
今季の京都サンガは、信じてよい。
そう思わせてくれた開幕戦だった。

【京都サンガ】2021シーズンプレビューのようなもの

2021年、年始はコロナ禍で京都に帰省できなかった。
浅草寺に初詣、都内でプラプラ、そうこうしてたら正月休みが終わる。
で、ボーっとしてたら…あっという間にJリーグ開幕ですよ、奥さん!
時の流れのハードワークには本当に気が抜けない、怖い、

京都サンガは1日遅れ、28日(日曜)にアウェイ・相模原戦で開幕を迎える。
東京・神奈川は緊急事態宣言早期解除がなされず、県またぎの不要不急な移動は差し控えざるをえない。
相模原なんて実質東京・多摩地区みたいなもんやん!と思いつつも、現地観戦は自粛。
DAZNでの応援になるけど、“新生サンガちゃん”はどう仕上がっているか。
楽しみで仕方ない。

実績ある指揮官(チョウ・キジェさん)を迎えて、昨シーズンの不甲斐なさを払拭してくれるのではないかという期待感。
加えて、プレシーズンの情報が少なく、どんなサッカーを展開するか、全貌がわかってないこともある。
チーム側のメディア戦略か、毎日1記事、サッカーマガジンwebに選手・監督のインタビューが掲載されていた。
それらから見えてきたのは以下のポイント。

●外側のレーンで攻守にかかわる役割は「アクセル」と呼ばれている。
サイドバック、ウイングバックの選手が担う。
となると、サイドバックは守備力よりは攻撃力を重視してチョイスされると推察される。
例えば左サイドバックでいうなら、昨シーズンのレギュラー格だった黒木よりは、新加入の荻原拓也がファーストチョイスか。

●中盤の攻撃的な選手が求められる役割は「ボックス トゥ ボックス(BB)」。
守備時は自陣ペナルティーボックスまで戻り、攻撃時は相手陣内のペナルティーボックスまで駆け上がるイメージだろう。
キャプテン・松田天馬は「BB」での貢献が期待されている様子。

●前線は、チョウ・キジェさんが湘南ベルマーレで採用していたように、1トップに2シャドーの組み合わせが基本か。
ウイングの選手がサイドに張って相手ディフェンスを広げるというよりは、3人のコンビネーション、ポジションチェンジが重視されるだろう。
ボールを奪われたときも、3人で即プレスに行くことが求められる。

●フォーメーションは4-1-2-3か3-4-2-1あたりか。
いずれにせよ前線からのハイプレッシャー、ハイテンポで攻守に運動量の多いサッカーになりそう。

「去年より2キロ以上走る気持ちで走る準備をしていますよ、まだ32歳で私も若いですから」(ヨルディ・バイス)