レノファ山口FC 0-2 京都サンガF.C.
日時:2021年4月25日(日)14:03KO
会場:山口県維新百年記念公園陸上競技場 “みらスタ”(2,946人/晴 21.5℃ 33%)
主審:松本大 “マネックス別人”
27′-京都/松田天馬(ヘッド←ウタカ)
46′-京都/宮吉拓実(右足)
■レノファ山口FC(3-4-1-2)
GK21:関憲太郎
DF44:石川啓人
DF6:渡部博文
DF28:眞鍋旭輝
MF14:澤井直人(58′-DF15:川井歩)
MF26:神垣陸
MF8:佐藤謙介(77′-MF29:田中陸)
MF7:高木大輔(72′-MF11:島屋八徳)
MF10:池上丈二
FW24:梅木翼(58′-FW18:小松蓮)
FW38:河野孝汰(72′-FW16:浮田健誠)
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF41:白井康介
DF23:ヨルディ・バイス
DF19:麻田将吾
DF17:荻原拓也(74′-DF15:長井一真)
MF24:川﨑颯太(87′-DF46:森脇良太)
MF31:福岡慎平(67′-MF33:三沢直人)
MF16:武田将平
FW13:宮吉拓実(74′-MF8:荒木大吾)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ(87′-FW20:李忠成)
MF4:松田天馬
松田天馬選手(京都)
「しんどい中で勝ちきれることができて、いまはホッとしています。
『マイナス(のクロスを上げたときボックス内)のポケットのところが空く』とは言われていたので、浮かさないように(クロスを)叩きつけるだけでした。
試合開始からなかなかうまくいってなかったので、飲水タイムのときに(宮吉とポジションを)変えてみたら狙い通りになりました。
(――走力について)
日頃の練習から『やらなければ』という意識でやっています。
他の誰にも負けないつもりでやっていますし、試合に出ている分、責任をもってやっているだけです」
曺貴裁コーチ(京都)
「初夏のような天気の中で、非常にハードな試合でした。
選手たちは連戦にも関わらず、最後まで足を止めずに戦ってくれました。
チーム全体で勝利をお祝いしたいし、きょう残念ながら来られなかったサンガタウンに残っている選手にも『おめでとう』と言ってあげたいです。
(――山口がフォーメーション変更などの対応を取ってきたことについて)
まったく情報がなかったですし、渡邉監督がやってこられたことをピッチから判断するだけでした。
ただ、対応の中でどこかに“スキ”は出てくると思っていて、スキと言っていいかわわかりませんが(中断からの再開すぐに)2点を取ることができました。
後半始まってすぐ得点を狙うこともトレーニングしてきていることですし、それが実ってよかったと思います。
(――先制点、飲水タイム明けのゴールも狙い通りか?)
相手のプレッシャーをもろに受けていたので、宮(吉)と(松田)天馬の立ち位置を変えて、それがよかったかはわからないですけれど、いい形で点が取れました。
(――対応力がついてきた?)
1月16日から練習をはじめて、気持ちの面だけでなく戦術的なこと、いまやっているサッカーのメリット・デメリットを伝えて選手たちとやってきたつもりなので、対応力というか、自分たちがうまく行かないときに崩れないということも含めて、開幕に比べて“オトナ”になってきました。
ただ、われわれは現状維持じゃなくて、もっと上を目指したいと思っているし、その点は選手たちと共有して高めていきたいです。
2戦アウェイが続いて、次はホーム。
コロナ禍でサポーターが来られないので『応援したい』という気持ちを背中に受けながら、プレイしないといけないと思っています」
渡邉晋コーチ(山口)
「ゲームが終わって選手たちに言ったことは『本当に悔しがれ』と。
3日の準備しかなかったんですけどね、いろいろとシステムを変えたりやってきた中で、選手たちが前に勢いよく飛び出してくれた前半があって……。
う〜ん、0-2になるようなゲームではないんですけど。
結果的に勝点を1ポイントも取れなかったのは何なのか?というところを、しっかりと突き詰めないといけない。
僕にとって本当に悔しい敗戦なので、それを選手たちにもしっかりと感じてほしかった――そういう話をしました。
(――きょうのゲームプランは?)
相手のメンバー変更も考えに入れる中で、3連戦の最後、われわれはフレッシュなメンバーを入れて、前半から『相手に襲いかかる』こと。
それで相手の嫌がる姿を感じ取りたかったですし、われわれが先にスコアを動かしたかったというのが、当然あります。
次戦に向けては必死になって、勝利を求めて戦うだけです」
偶然完全、結果必然
予想外な3バックのせいもあってか、山口のポジショナルプレーに押されていた京都。
ボールの取りどころが定まらず、一方のサイドにプレスを集中させると逆サイドに振られ、ボールを奪っても前線に収まらず、試合開始からゲームはほぼ山口のターンといった様相をていしていた。
とはいえ、山口の攻撃陣にはドリブル突破に長けたタイプもおらず、決定的な場面を作らせることもなかった。
ボールは持たれて支配率では負けていても、ゲームとしてはどちらが優勢ともいえない空気だったように思う。
そんな中で、傑出した個の力がゲームを動かす。
先制点は、ウタカがトリッキーなタッチで相手DFを剥がし、完璧なクロスを松田天馬へ。
追加点は、ウタカがワンフェイク入れてコースを狙ったシュート、GKが弾いたところを宮吉がプッシュした。
またこの2得点は、前半飲水タイム直後、後半キックオフ直後と、中断明けすぐに生まれたもの。
山口の守備陣の中で、集中が少し欠けていたのかもしれない。
最終的には、ダゾーン集計で支配率40%を切っていながら勝ち点3をハント。
ここ数年の京都をおいて、逆の結果(支配率は優勢も結果は敗れる)は散々あった。
しかし、きょうはよくない流れに屈せず、勝利をつかめた。
そう考えれば、今季の京都は「試合巧者」になりつつある!と言っていいのかな?