上月壮一郎(元京都サンガ)がシャルケとプロ契約「クレイジーな成り上がり」

kickerの記事より。Kozuki findet seinen Quereinstieg “einfach verrückt”

結局、サンガと契約満了になったのでドイツで移籍先を探したのか、ドイツ移籍をめざして契約を更新しなかったのか、どっちなんだろうな。

上月壮一郎は旋風を巻き起こした。
FCシャルケ04の直近の3つのトレーニングマッチーー12月のHNKハイドゥク・スプリト戦、ラピッド・ウィーン戦、VfLオスナブリュック戦でゴールを決め、結果を残したのだ。
この22歳はクラブからプロ契約を提示され、喜んでサインした。
そして1月11日までトルコのリヴィエラで、トップチームの選手たちとシーズン残り19試合に向けて準備している。

はたして、彼は試合で起用されるのだろうか?
これまでのキャリアを振りかえれば、「不可能なことではない」と結論づけざるをえない。
トルコの太陽のもと、〝シャルカー〟としてのはじめてのトレーニングとなった火曜日、上月は自分の移籍について語った。

2021年、所属する京都サンガF.C.のJ1昇格後、ボルシア・メンヘングラッドバッハU23への移籍が移籍金の関係で流れてしまった。
その代わり、ドイツ5部リーグ1.FCデューレンと契約したのが、ちょうど1年前のことだ。
1.FCデューレンでは11試合に出場、5得点をあげて、チームの4部リーグ昇格に貢献した。
そして、シャルケのU23チームに移籍。
14試合で8得点をあげたあと、前述のとおり12月にトレーニングマッチ3試合で実力を示したのだ。
昨年末には、2025年までのプロ契約を締結。
このキャリアについて、上月自身は「まったくクレイジーだ」と感じているという。

シャルケの指揮官を務めるトーマス・レイスは、1対1の強さとダイナミズム、そして何より屈託のない姿勢を評価する。
今後プレッシャーが大きくなっても、この強みを継続して発揮してほしいと期待しているという。
上月の長所は明らかに攻撃面だ。
守備面にはついては自分でも「まだ課題がある」と分析する。
ただ守備については、センターバックの吉田麻也からレッスンを受けることができる。
ほんの数週間前まで、ワールドカップ日本代表のキャプテンと同じチームでプレーすることになるとは想像もしていなかっただろう。
上月は「初めて対面する前は緊張しました」と振り返った。

上月のプロ契約は彼にとっては夢のような話だが、一方で、この冬の移籍市場でシャルケが直面する極めて厳しい状況をよく物語っている。
リーグ最下位のチームは、いくつかのポジションで緊急補強を余儀なくされている。
しかし、そのための資金がほとんどない。
わずかな費用でも確実な補強をして、ブンデスリーガ再開後のフランクフルト、ライプツィヒ、ケルン戦に臨みたいところだ。

https://www.kicker.de/kozuki-findet-seinen-quereinstieg-einfach-verrueckt-931513/artikel

【J1参入プレーオフ決定戦】京都サンガF.C. 1-1 ロアッソ熊本

京都サンガF.C. 1-1 ロアッソ熊本
日時:2022年11月13日(日)13:06KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万8,207人※歴代最多動員/雨 17.7℃ 82%)
主審:佐藤隆治
39′-京都/豊川雄太(左足←松田)
68′-熊本/イヨハ理ヘンリー(←CK)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也(70′-MF44:佐藤響)
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(88′-FW13:宮吉拓実)
MF16:武田将平
FW23:豊川雄太(61′-MF19:金子大毅)
FW11:山﨑凌吾(70′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW18:松田天馬(70′-DF6:本多勇喜)

■ロアッソ熊本(3-3-1-3)
GK23:佐藤優也
DF2:黒木晃平(75′-DF33:阿部海斗)
DF5:菅田真啓
DF3:イヨハ理ヘンリー
MF15:三島頌平(75′-MF32:藤田一途)
MF6:河原創
MF14:竹本雄飛
MF37:平川怜
FW18:杉山直宏(88′-FW28:土信田悠生)
FW9:髙橋利樹(75′-FW11:粟飯原尚平)
FW16:坂本亘基(57′-MF21:ターレス・プロコピオ・カストロ・デ・パウラ)

曺貴裁コーチ(京都)
「熊本さんのやり方は、戦前の予想通りでした。
危ない時間もみんなで体を張って守って、先制点を取れた。
後半のチャンスで2点目を取れればよかったですが、それはわれわれの年間を通しての課題でもあります。
その後追いつかれましたが、選手交代で状況を落ち着かせるのはプランとして準備してあったことです。
きょうの結果は、年間を通して選手が努力した賜物だと思います。
自分たちがめざすフットボールを表現するとか、すばらしいサンガスタジアムで勝ち点3を積み重ねるという点でいうと、まだまだ物足りないところがあります。
しかし、チームとして久しぶりのJ1挑戦で、来年も戦える〝切符〟を得たということを今はうれしく思います。
(ーーこの試合で出せたものは?)
われわれは勝とうが負けようが、お客さんといっしょに成長していけるようなサッカーを目指しています。
きょう、もしかして3点取られて負けたかもしれないですけど、そういうリスクは承知の上で布陣をコンパクトにして戦っています。
J1の残り7〜8試合になって内容が非常によくなっていたので、きょうも同じような戦い方ができれば、最低限引き分けには持っていけるなと思っていました。
でも、課題は多いと思います。
(ーーサポーターの声援に対して)
最初スタジアムに入って、熊本さんのサポーターもたくさん入っていましたけど、われわれのサポーターの声援しか耳に入ってこないぐらい強く逞しい応援をしていただきました。
最後の最後、相手のシュートがポストに当たったのは、選手の頑張りとサポーターの思いがひとつになった、われわれらしい結果かなと思います。
(ーー来季に向けての課題は?)
最初から『できない』とあきらめるんじゃなくて、できるために何をするか?
負けたりうまくいかなかったりしても、どれだけ前を向いて戦うことができるか?
そういった気持ちというのが、人として簡単なようで難しいことだと思いますけれど、われわれのサッカーを支えていくのは間違いありません。
今シーズン、僕自身もすごく勉強になりました。
このサンガスタジアムで来年もまた熱狂空間を作り上げられることを、僕自身としても期待しています」

大木武コーチ(熊本)
「(ーーいま込み上げる思いは?)
特にないですね。
まぁ、残念だったということですね。
(ーー選手たちの躍動ぶりは?)
もうちょっとかな(笑)。
(ーーもうちょっと、必要だったのは?)
勝つこと(笑)、それだけですね。
(ーー先制されても諦めない姿勢を見せることができたのでは?)
そうですね、もうちょっとと言ったのは『まだできる』という意味を込めて。
きょうのゲームに関しては、よくやったと思いますね。
(ーーJ1のチームと戦ってどう感じた?)
1対1のところはやっぱり相手が強いかなと感じました。
あとは互角、あるいは、それ以上にやれるなという気持ちはあります。
(ーー今シーズンを振り返って?)
選手、スタッフはよくやりましたね。
(ーープレーオフに入って熊本県民の注目を集めた)
チャンスばっかりだとドキドキワクワクしないですよね(笑)?
ピンチがあったり、チャンスがあったり、どっちかわからないゲーム……よかったと思います。
きょう、あんなにたくさんのサポーターが来てくださったのは、感謝しかないです。
われわれにとってすばらしい力になった。
まぁ本当は笑って熊本に帰してあげたかったですけど。
それが叶わなかったのが一番の心残りですね」
(ーーこの経験を来季にどう生かす?)
勝っていい経験を積んだならば、生かすことができる。
負けて、こんな経験なら、もう忘れたほうがいいですね。
(ーー選手たちにはどう声を掛ける?)
勝っても負けても次のゲームが一番大切だから、その準備をしようと。
もう、伝えてきました」

あるいは戴冠せるアナーキスト

2022年J1昇格プレーオフの勝者となったのは……(ドゥルーーーダダダダ※ドラム音)京都サンガ!
決して楽観はしてなかったけど、悲観もしていなかった。
とはいえ、厳しい戦いだった。

後半ロスタイム、平川のシュートがポストを叩いたときーー。
15年前に聞いた〝音〟が脳内から蘇った。

2007年12月8日(土)。
サンフレッチェ広島との「J1・J2入れ替え戦第2戦」の後半ロスタイム。
槙野のオーバーヘッドがポストを叩く。
ピットに響く、カン!という乾いた金属音。
あの瞬間と、スタジアムが底冷えして死ぬほど寒かったこと。
それは明確に覚えている。
一方、目の前で展開された試合内容は忘却の彼方。

それから6年後の2013年12月8日(日)。
国立競技場でのJ1昇格プレーオフ決勝。
J2のシーズンでは順位が下だった徳島に敗れた試合。
スタジアムから見ていたけれど、試合内容がもう記憶にない。
唯一心に残っているのは、タイムアップの笛がなった瞬間、やるせない気持ちで眺めた夕暮れのスタジアムだけ。
当時の指揮官は大木さんだけど、試合後どんなコメントを残していただろうか?

いずれにせよ、瞬間瞬間の短い出来事、それに付随した感情。
そういったものしか、記憶というものは深く脳に刻まれないのかもしれない。
ならば……。
きょうロスタイム、相手にコーナーキックを与えたときの心拍数。
そして相手シュートがポストを叩いた音。
何年たっても、思い出せるに違いない。

記憶に残るエピソードができたという意味で、いいプレーオフだった。
今度また経験するなら、15年後ぐらいでよいけどね(笑)。

試合内容を少しだけ振り返る。
まず京都サイド、曺さんは最後までブレなかった。
ずっと得点が取れていない中で、この日も前節、前々節と同じスタメンを送り出す。
しかし、今シーズン京都が志向していたサッカーはなかなか表現できなかった。
ボールを持っているとき、持たないとき、両方でゴールを狙う姿勢。
〝huntゾーン〟(いわゆるポケット)を崩すこと。
シーズン後半からきょうまで、なかなか見られなかった。
しかし、最後まで身体を張って集中して、最後は守り切ることができた。

一方で、熊本サイド。
大木さんの、アナーキーなサッカーは健在だった。
3-4-3は、京都を率いて最初のシーズン前半を思わせるような布陣。
京都時代ほど密集と同サイドにこだわることはなかったけれど、短いパス交換で相手のプレッシングを回避する方法論があるのはさすが。
マンマーク気味の守備から、奪ったらセンターバックの選手でも前に出て行くような、縦方向の推進力もあった。
精度があれば、あるいは……といった内容だったと思う。
これで昨シーズンはJ3だったというのが恐ろしい。

京都としては、J2相手に主導権を握られる時間が長かったことは事実。
来季もおそらく、めざすサッカーは変わらないだろう。
しかし同じ内容であれば、順位も大きく上がることはない。
真価と進化が問われるJ1、2シーズン目になる。

【J1第34節】ジュビロ磐田 0-0 京都サンガF.C.

ジュビロ磐田 0-0 京都サンガF.C.
日時:2022年11月5日(土)14:03KO
会場:静岡県磐田市ヤマハスタジアム(1万2,045人/晴 22℃ 20%)
主審:谷本涼

■ジュビロ磐田(3-4-2-1)
GK21:三浦龍輝
DF6:伊藤槙人
DF3:大井健太郎(70′-MF27:吉長真優)
DF36:ヒカルド・ケイロス・ヂ・アレンカストロ・グラサ “リカルドグラッサ”
MF17:鈴木雄斗
MF7:上原力也
MF50:遠藤保仁(80′-MF38:藤原健介)
MF14:松本昌也(36′-DF5:小川大貴)
FW18:ジャーメイン良(80′-FW9:杉本健勇)
FW31:古川陽介(70′-MF32:黒川淳史)
FW11:大津祐樹

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也(84′-MF8:荒木大吾)
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(57′-DF6:本多勇喜)
MF16:武田将平
FW23:豊川雄太(57′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW11:山﨑凌吾(84′-MF7:武富孝介)
MF18:松田天馬(57′-FW47:パウロ・エンリケ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)

曺貴裁コーチ(京都)
「自分たちの力はすべて出し尽くしました。
その結果として、もう1試合やれるチャンスが巡ってきたんだと思います。
来週末の試合は、サンガスタジアムで戦えるということも含めて、自分たちにとって大きな成長につながる一戦。
今は、最後の最後まで来季もJ1でやれる〝切符〟が残っていることをポジティブに捉えたいです。
どこか相手になるにせよ、お互い拮抗した内容になるのはわかっています。
ただ、最近得点が取れていないからといって、いままでやってきたサッカーを無理に変える必要はありません。
受けないで自分たちがいかに前に行けるか、そういう気持ちになれるかがポイントだと思います。
きょう、サポーターに私から話をしました。
次の試合、得点をとって、最後は京都でみんなで喜び合いたいなと思っています。
1週間、監督としてぶれずに選手と向き合ってやっていきます」

渋谷洋樹コーチ(磐田)
「きょうでことしのゲームは終わります。
しかし若い選手もピッチに立って、次につながる内容ができたと思います。
ジュビロ磐田は未来があるクラブ。
ファン、サポーターがこれからも力を与えてほしい」

神の裁きと訣別するために

またもスコアレス。
ゴールが遠すぎて遠すぎて震える(西野カナ)。
後半、清水が逆転という一報が入ったときは正直、覚悟を決めたよね……。
札幌が同点、そして逆転したことで命拾いした。
結末はプレーオフへ。

「もう1週間、しっかり自分たちを見つめ直して勝負に向かって行きなさい、というサッカーの神様の啓示だと思っています」
とは試合後の曺さんの弁。
次の試合、サッカーの神様が微笑んでくれるだろうか。

きょうのゲームに関して言うと、スタメンは前節と同じながら、選手からは少し緊張感が感じられた。
ミスを恐れて、だろうか?
相手もプレスに来てスペースがない状況で、味方の選手任せでアバウトなパスを出すも、受け手と息が合わず!といったシーンが何度も見られた。
サイド(ハーフレーンと大外のレーン)に選手を置いても、そこで局面が詰まってしまった場面も多かった。
そこから無理目にシュートを打って、相手に当たってカウンターを招いたり……。
攻撃の精度不足、アイデア不足が目立った格好だ。

清水が逆転したという情報を受けてか、ウタカ&パウリーニョを投入、3バックにしてからは、攻撃に意外性が出てきた。
やはり、この2人の個人技は局面を打開するだけの力がある。
もちろん、プレッシングの圧、運動量が足りなくなるという諸刃の剣だけど。
そして最後は麻田を前線に上げパワープレーを敢行するも、得点は奪えなかった。

次の試合、ドローでも残留とはいえ、最初からドロー狙いということはないだろう。
先発メンバーのうち前線1枚、中盤1枚ぐらい入れ替える変化がないと、ゴール欠乏症は治らなそうだな。

とりあえず、あしたの試合を見てブレーオフ2回戦を見て、〝最終決戦〟に備えますかね。

【J1第33節】京都サンガF.C. 0-0 セレッソ大阪

京都サンガF.C. 0-0 セレッソ大阪
日時:2022年10月29日(土)15:04KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万7,626人/晴 18.7℃ 35%)
主審:御厨貴文

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也(83′-DF6:本多勇喜)
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(70′-MF19:金子大毅)
MF16:武田将平
FW23:豊川雄太(78′-FW39:オリグバッジョ・イスマイラ)
FW11:山﨑凌吾(78′-MF8:荒木大吾)
FW18:松田天馬(70′-FW47:パウロ・エンリケ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)

■セレッソ大阪(4-2-2-2)
GK21:キム・ジンヒョン
DF2:松田陸
DF24:鳥海晃司
DF33:西尾隆矢
DF29:舩木翔
MF17:鈴木徳真
MF25:奥埜博亮
MF16:毎熊晟矢(83′-MF41:中原輝)
MF19:為田大貴(59′-FW26:ジェアン・パトリッキ・リマ・ドス・ヘイス)
FW10:清武弘嗣(59′-FW38:北野颯太)
FW7:上門知樹(70′-FW9:アダム・ジェイク・タガート)

曺貴裁コーチ(京都)
「セレッソさんのストロング(ポイント)は練習試合なども含めてわかっていたつもりです。
その良さを出させないようにしながら、われわれの良さを出そうとゲームに挑みました。
試合終了間際は非常にスリリングで、お互い決定的なチャンスがありました。
先ほど小菊と話しましたけれど、〝ショウ〟という意味でこの関西ダービーをで盛り上げることはできたのは非常に誇りに思います。
きょう勝ち点1しか取れなかった悔しさは、最終節に持ち込みます。
アウェイの地で自分たちの〝栄冠〟をぜひ勝ち取りたいです。
(ーー小菊氏と話した内容は?)
いいゲームだったよな、と。
見た人はみんな面白かったはずだ、という話をしました。
引き分け狙いでやったわけじゃないですけれど、お互いに力を出し尽くした結果だったんじゃないかと思います。
(ーー1万7000人以上が集まったホーム最終節の雰囲気は?)
バスがスタジアムに入るとき、たくさんの応援歌を歌ってもらって、そして、この亀岡の地に僕が小さいころには考えられないほどの大きなスタジアムができて。
94分の、最後の荒木のシュートが入っていれば、ここに熱狂が生まれたでしょう。
ただ、その熱狂はあと1試合持ち越す中で、磐田さんのスタジアムで自分たちの悔しさを晴らしたいです。
きょうスタジアムに来てくれた人、DAZNで応援してくれている人、昔から京都サンガに期待をしてもらっているすべての人に、歓喜を届けたいと思います」

小菊昭雄コーチ(C大)
「まさしく死闘、激闘だった。
京都の置かれた状況、京都のスタイルをふまえて、前半は押される展開になる可能性がある。
そのことは選手たちとも戦前に共有していた。
辛抱強く耐えて、後半のゲームプランに持っていったことに、選手たちの精神的な成長を感じる」

16位=残留プレイオフ圏で最終節へ

考えられる中で、最悪ではないけど、よくないほうの結果となったホーム最終節。
湘南勝利、福岡勝利。
残留を争うチームがホームで確実に勝ち点3を積んだのに対して、京都が勝ち点1しか取れなかった。

対戦相手のセレッソはリトリートが迅速で、守備時はDF、MFの2ラインを素早く形成。
強度と守備力が高い相手に、京都は今シーズンを通しての課題ともいえる「攻撃の精度不足」を露呈してしまったな。

精度不足の原因と思われる点をいくつか……。

まず、相手守備の崩し方が不足していたこと。
相手ボックス前でボールを持つところまでは行けていたんだけど、そこから相手最終ラインを崩すまでには至らなかった。
大外のレーン、白井・荻原の突破が封じられていた中で、ウイングや中盤の選手の〝フリーランニングの質〟が足りていなかったようにも見えた。
いわゆる〝ポケット〟(ハーフスペース内で、相手ゴールに近いエリア)に走って、その選手に向けてスルーパス、浮き球のパスが送られる、みたいなシーンは皆無。

また、クロスやラストパスで味方選手にジャストに合うことも少なかった。
セレッソに比べてミドルシュートを打てる選手も少なく、また打つ場面もなかった。

ま、そんなこともあって、前半途中から攻撃が停滞してしまっていたのは事実。
後半もう少し早めに選手を交代させても良かったかもね。
あと、荒木右CBの3バックにして相手にスペースを与え、カウンターを狙うセレッソに流れを与えてしまったのも反省材料。
上福元の〝神セーブ〟、井上の顔面ブロックでなんとか助かったものの、完全に1点モノのピンチをたびたび招いてしまった。

さて、最終節はアウェイ磐田戦。
自動降格を確実に避けるには、勝ち点3をゲットするしかない。
ということは、絶対にゴールが必要になってくる。
ゴールを決めて、勝ち点を積み上げることができるか。
そのために、どの選手を先発で使って、どう戦うか。
降格が決まったとはいえ、磐田は昨シーズンから苦手にしているチーム。
厳しい戦いになることは必至だ。
とりあえず、札幌さんには清水に引き分け以上の結果を残してほしい( ー∧ー)|||~~~ ナムナム

【J1第25節】川崎フロンターレ3-1京都サンガF.C.

J1第25節※順延分
川崎フロンターレ3-1京都サンガF.C.

日時:2022年10月12日(水)19:03KO
会場:神奈川県川崎市等々力陸上競技場(1万4,445人/雨のち曇 21℃ 54%)
主審:中村太
9′-川崎/谷口彰悟
22′-川崎/橘田健人
61′-川崎/マルシオ・アウグスト・ダ・シウヴァ・バルボサ “マルシーニョ”
70′-京都/パウロ・エンリケ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”

■川崎フロンターレ(4-1-2-3)
GK27:丹野研太
DF13:山根視来
DF31:山村和也
DF5:谷口彰悟
DF2:登里享平(79′-DF7:車屋紳太郎)
MF8:橘田健人
MF14:脇坂泰斗(79′-MF17:小塚和季)
MF18:チャナティップ・ソングラシン(62′-FW19:遠野大弥)
FW41:家長昭博
FW11:小林悠
FW23:マルシオ・アウグスト・ダ・シウヴァ・バルボサ “マルシーニョ”(79′-FW24:宮城天)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(46′-MF8:荒木大吾)
MF16:武田将平(74′-MF19:金子大毅)
MF7:武富孝介(20′-MF33:三沢直人)
FW23:豊川雄太(62′-FW39:オリグバッジョ・イスマイラ)
MF18:松田天馬(46′-FW47:パウロ・エンリケ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)

曺貴裁コーチ(京都)
「サッカーでは、止まったボールからのリスタートもあるし、コーナーキックもあるし、スローインもある。
そうしたプレイにおいて自分たちで隙をつくってしまい、1点ならまだしも同じような形で2点目を許してしまったのが、きょうの試合を難しくしてしまいました。
〝たられば〟ですが、しっかりとクリアしていれば、後半の出来を見ると勝つチャンスはあったと思います。
もちろん、シーズン終盤に来て我慢が足りないプレイをしてしまったこと、選手に戦い方を落とし込みきれなかったことへの自責の念はあります。
前半は、自分たちがボールを動かす位置に対して相手のマンツーマン気味のプレスをかけてきて、そこにハマってしまったところがありました。
そこで後半に選手の立ち位置を変え後ろから持ち出せる選手を入れて、相手陣内で人数を多くして、1点取ったような形をたくさんつくりたいという狙いでした。
試合全体をとおして、相手をうまく剥がすことができなかったという印象はあります。
ただ90分を通して、素晴らしい相手に向かって攻撃に行くことができたのは、自分たちのポジティブな面として捉えて次の試合に向かいっていきたいです。
シーズン残り2試合、少し時間が空きますのでリフレッシュできます。
われわれは勝って残留を決めるしかない。
そのことがはっきりしたと思います」

神無き月 川崎の夜

貴重な関東アウェイも、順延で平日開催となって現地観戦できず。
ディレイでDAZN観戦、西岡さん実況、戸田さん解説を堪能(J1ってすごい!)したけど、結果は残念だった。
逆転優勝めざしてモチベーションが高い川崎に、完敗だったかなと。

4バックでも3バックでも、どっちにしても勝てる可能性は薄かったと言える内容。
京都の選手のトラップが大きくなったり、パスがずれたりするシーンがいつもよりも目立った。
中3日で、完全にリカバリーできていないせい?
そういったとき、川崎はすかさず詰めてきて、ボールを奪いきるのはさすが。

きょう別会場では、最下位・磐田が首位・横浜FMを撃破した。
シーズン最終盤、何が起こってもおかしくない状況。
とりあえず、次戦ホーム最終戦は勝ち点3がほしいところだなぁ(切実)。