【J1第9節】京都サンガF.C. 2-3 サガン鳥栖

京都サンガF.C. 2-3 サガン鳥栖
日時:2023年4月23日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(8,138人/晴 20.4℃ 20%)
主審:池内明彦
21′-京都/豊川雄太(右足←佐藤)
22′-鳥栖/小野裕二
32′-鳥栖/オウンゴール
41′-鳥栖/本田風智
90+2′-京都/木下康介(pen.)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:若原智哉
DF14:白井康介
DF4:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF44:佐藤響(70′-MF8:荒木大吾)
MF7:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(46′-MF39:平戸太貴)
MF18:松田天馬(63′-FW15:木村勇大)
FW23:豊川雄太(46′-FW17:木下康介)
FW11:山﨑凌吾(53′-FW47:パウロ・エンリキ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)
FW22:一美和成※51′-一発退場

■サガン鳥栖(4-2-3-1)
GK71:朴一圭
DF42:原田亘
DF2:山﨑浩介
DF30:田代雅也
DF23:菊地泰智(85′-FW41:樺山諒乃介)
MF19:森谷賢太郎(80′-MF6:福田晃斗)
MF5:河原創
FW24:長沼洋一
MF8:本田風智(85′-FW18:西川潤)
MF29:岩崎悠人(80′-MF44:堀米勇輝)
FW10:小野裕二(67′-FW9:河田篤秀)

曺貴裁コーチ(京都)
「キックオフから自分たちのリズムでテンポよく進められて、鳥栖さんのやりたいことを出させなかった時間帯が続きました。
しかし、点を取る少し前ぐらいから、われわれのオーガナイズが崩れているところを感じていて。
それを1点取ったあとに修正できればという……あとから言ってもしょうがないんですけれど……プレイに対する心の隙が出てしまったなぁと思っています。
後半は数的不利になっても、選手たちはファイティングスピリットを見せて、よくやってくれました。
『3-3になってよかったな』と思うよりも、2-3でギリギリ負けてこの出来事を自分たちの胸に刻んだほうが、強がりじゃなくて次に進めるようになるーー選手たちにはそう話しました。
シーズン最後の試合で優勝だったり降格だったりが決まるんであれば誰にも伝わらないような話でしょうが、自分たちにはまだ未来があると思っているので、それに対して向き合ってやっていきたいです。
(ーー退場者が出たあと、すぐ選手を交代した意図について)
この前のセレッソ戦でも退場者が出た後の戦い方を共有していましたし、カウンター、あるいは中盤で前を向いた選手が積極的にボールを運んでゴール前まで行くことまではできていました。
鳥栖さんが最後足が止まったところでPKも取って、追いつくチャンスもあり、本音でいえば同数でやれれば……という思いはありますが、妥当な結果かなと思います。
90分を通して自分たちのサッカーを見せることができるように、僕を含めてチームが成長しないといけないと教えられた試合でした。
最後まで応援してくれたサポーターたちには申し訳ない気持ちでいっぱいですが、成長し、変化し、強くなった自分たちを楽しみにしてほしいと思います」

川井健太コーチ(鳥栖)
「京都さんはアグレッシブに守備にきますので、スペースをつくことを考えていた。
コーチングスタッフとコミュニケーションをとって選手に明確に提示ができたと思うし、実行してくれた選手たちに感謝したい。
少し試合間隔が空くので、しっかり休んで、またいい顔でフットボールをしたいなと思います」

スキスキスー

細川ふみえ、またはCYBERJAPAN DANCERS。
どっちが歌うほうもサビしか知らないけれど、あの曲(小西康陽さん作詞作曲!)のサビが思い浮かんだ試合だった。
一瞬の「隙」でゲームが変わってしまったね。
先制点直後、崩されたわけでもない形で同点にされた。
チームとしての勢いが、急に萎んでしまったように感じた。

そうした精神的な課題とは別に、チームとしての課題をあらためて突きつけられたことも言及しておきたい。
それは、相手にリードを許すとなかなか追い付くことができないということ。
京都はショートカウンターが攻撃の主となっている一方で、低い位置からのビルドアップはあまり機能していない。
ボールをもった状態から相手最終ラインを崩したり、ゴールまでつなげることが、なかなかできていないのだ。

特に今季、3トップの重量級の選手を並べてパワー重視にしているせいか、はたまた、中盤で武田選手の離脱が大きいのか。
さらにきょうはパトリック不在で、前線の選手がボールをあまり収めることができず、中盤の押し上げができなかったことも痛かった。
井上選手がおっ!と思わせる楔のパスを入れていたけれど、逆に中盤の選手はどうしたん?といえるほどに、攻撃で存在感を見せれられなかった。
もちろん一美選手の一発退場も、状況を苦しくしてしまった。
左サイドで機能していた木下選手を真ん中に持ってこざるえなくなり、ハイボールを競らせる役割(=本人にとって得意ではない役割)を与えて、前線がよりいっそう機能しなくなったよね。
最終盤は、もうちょっとハイボールの入れ方に工夫がないもんか、と思ったりしたけれど……。

カップ戦では控え中心で快勝、リーグ戦は惨敗。
まさに、一進一退。
次の柏戦は、中盤にロングレンジのパスを出せたり味方を〝動かせる〟選手がほしいところかな。

【Jリーグカップグループステージ第4節】セレッソ大阪 0-2 京都サンガF.C.

セレッソ大阪 0-2 京都サンガF.C.
日時:2023年4月19日(水)19:03KO
会場:大阪府大阪市長居球技場(6,717人/曇 19℃ 85%)
主審:山本雄大
21′-京都/山﨑凌吾
84′-京都/山田楓喜(FK直接)

■セレッソ大阪(4-1-2-3)
GK21:キム・ジンヒョン
DF2:松田陸(82′-DF3:進藤亮佑)
DF22:マテイ・ヨニッチ
DF24:鳥海晃司
DF6:山中亮輔
MF4:原川力(57′-FW20:加藤陸次樹)
MF25:奥埜博亮
FW8:香川真司
FW38:北野颯太※U-21(46′-MF41:中原輝)
FW9:レオナルド・ヂ・ソウザ・ペレイラ “レオ・セアラ”
FW7:上門知樹(46′-MF19:為田大貴)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF20:福田心之助
DF5:アピアタウィア久
DF3:麻田将吾
DF29:植田悠太※U-21(55′-MF8:荒木大吾)
MF33:三沢直人
MF25:谷内田哲平(72′-DF4:井上黎生人)
MF39:平戸太貴(72′-MF19:金子大毅)
FW15:木村勇大
FW11:山﨑凌吾(46′-MF41:アラン・リマ・カリウス)(81′-MF27:山田楓喜)
FW47:パウロ・エンリキ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”

【J1第8節】京都サンガF.C. 2-1 ガンバ大阪

京都サンガF.C. 2-1 ガンバ大阪
日時:2023年4月15日(土)16:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万3,463人/雨のち曇 15℃ 79%)
主審:清水勇人
22′-京都/豊川雄太(左足←井上)
37′-G大/石毛秀樹
82′-京都/アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”(左足←パウリーニョ)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:若原智哉
DF14:白井康介
DF4:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF44:佐藤響(69′-DF24:イヨハ理ヘンリー)
MF7:川﨑颯太
MF33:三沢直人(46′-MF10:福岡慎平)
MF18:松田天馬
FW23:豊川雄太(69′-MF8:荒木大吾)
FW22:一美和成(77′-MF8:パウロ・エンリキ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)
FW17:木下康介(62′-FW9:アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”)

■ガンバ大阪(4-1-2-3)
GK99:谷晃生
DF3:半田陸
DF5:三浦弦太
DF20:クォン・ギョンウォン※88′-一発退場
DF24:黒川圭介
MF18:ネタ・ラヴィ
MF48:石毛秀樹(66′-FW7:宇佐美貴史)
MF23:ダワァン・フラン・ウラノ・ダ・プリフィカソン・オリヴェイラ “ダワン”(82′-MF6:山本理仁)
FW47:ファン・マテウス・アラーノ・ナシメント
FW11:イッサム・ジェバリ(82′-FW9:鈴木武蔵)
FW14:福田湧矢(75′-MF28:杉山直宏)

パトリック選手(京都)
「きょう、俺はベンチからで。
監督からは、ずっと真ん中にいろ、少し守備をして、チャンスは裏、と。
パウリーニョ、めっちゃいいアシスト。
俺、左足で、素晴らしい(笑)。
京都、選手たち、めちゃいいよ、めちゃいい試合した」

曺貴裁コーチ(京都)
「前の試合、悔しい負けをして、きょうはガンバさんだからとか、相手がどこだからとかではなくて、やはりホームに来てくれるサポーターのためにわれわれらしい試合をしよう、ということで臨みました。
出なかった選手も含めて全員が、自分たちのやっていることを信じて、自分ができることを少しでも増やしてやってくれたと思います。
日本全国や世界でいえば、まだ名前が知られていない選手が多いかもしれません。
ですが、このチームの監督でいられることはこの上ない喜びです。
(感極まった表情で)……まぁ、言葉が出ないですね、はい。
今季は勝ちか負けかしかない中で、一瞬『引き分けでもいいかな』という思いが頭の中をよぎりました。
そこで自分を律して、勝ち点3を狙っていくということを選手に約束しているだけに、リスクがありましたけれど、動かないと勝てないなと思っていたのでカードを先に切りました。
それを結果に繋げてくれた選手たちを誇りに思います。
昨年1mmの差で残留できたことを、ことし生かさなければいけない、堂々とプレイしてこのスタジアムにもっともっとお客さんが来て、サンガが京都の街をもっともっと盛り上げられるように、微力ですけどやっていきたいーーそういう思いがあります。
ガンバさんという素晴らしい相手に対して、堂々としたゲームができた思います。
きょうミーティングで、アンフィールドでのリヴァプールとアーセナルの試合の話をしました。
1-2で負けていたリヴァプールが、サラーがPKを外した後に2-2に追いつきました。
このスタジアムはアンフィールドと同じように、われわれがPKを外したとしても次取りに行くぞという雰囲気にさせてくれるスタジアムです。
きょうPKはなかったですけど、こんなスタジアムでプレイできる選手たちは幸せですし、アンフィールドに負けない雰囲気をつくってくれるサポーターにも感謝したい。
こういう場所が京都にできたことを本当にうれしく思います」

たったひとつの冴えた勝ち方

昨シーズンは、松田式4-4-2ゾーンプレスの守備的サッカー。
今シーズンは、徳島から招聘したダニエル・ポヤトス氏によるポゼッションサッカー。
極端すぎやろ!と突っ込みたくなるが、ガンバ大阪はやり方を全面的に変えているところだ。

そんな相手に対して、京都はいつもどおり前からのハイプレスを敢行。
ただ、ガンバの最終ラインとGKでボールを回され、高い位置でのボール奪取までには至らない時間が続いた。
とはいえ、そこから縦にくさびのパスが入ることはあまりなかったので、見ていて怖さはなかったのも事実だった。
唯一気になったのは、センターバックから両ウイングへの対角のロングパス。
プレスを〝無効化〟され、相手のウイングと京都のサイドバックとの1対1に持ち込まれるのは嫌だったかな。

で、ボールを前で奪えないなぁと思ってた試合で、80分過ぎ、一番守備力が低いと思っていたパウさんがやってくれた!
相手DF三浦のミスもあったけど、うまい具合に突っついて、ボール奪ってパトリックへ。
パトリックのシュートもコース狙ったわけじゃないけど、いい感じにGKの股を抜けてくれた。
「ゲーゲンプレッシングがハマれば、世界中のどんな”10番”(プレーメーカー)も敵わない」(ユルゲン・クロップ)
ーーその通りの、電光石火のゴールだった。

前節、選手交代に「ん?」と思うところがあったけど、きょうは采配ズバリ。
曺さんが感極まっていたのは、そのせいもあったのかな?

【J1第7節】アビスパ福岡 2-1 京都サンガF.C.

アビスパ福岡 2-1 京都サンガF.C.
日時:2023年4月9日(日)15:03KO
会場:福岡県福岡市東平尾公園博多の森球技場(6,341人/晴 17.6℃ 49%)
主審:福島孝一郎
56′-京都/アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”(左足)
78′-福岡/ルキアン・アラウージョ・ヂ・アルメイダ(pen.)
82′-京都/ウェリントン・ルイス・ヂ・ソウザ

■アビスパ福岡(4-2-2-2)
GK1:永石拓海
DF2:湯澤聖人
DF33:ドウグラス・ヒカルド・グローリ
DF3:奈良竜樹
DF16:小田逸稀
MF17:中村駿
MF6:前寛之
MF8:紺野和也(79′-FW18:ウェリントン・ルイス・ヂ・ソウザ)
MF7:金森健志(65′-FW28:鶴野怜樹)
FW11:山岸祐也(90′-DF20:三國ケネディエブス)
FW9:ルキアン・アラウージョ・ヂ・アルメイダ

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志 “J1初出場”
DF14:白井康介
DF3:麻田将吾
DF4:井上黎生人
DF44:佐藤響
MF7:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(79′-DF5:アピアタウィア久)(85′-MF33:三沢直人)
MF18:松田天馬(85′-MF25:谷内田哲平)
FW27:山田楓喜(46′-FW22:一美和成)
FW9:アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”
FW17:木下康介(53′-FW23:豊川雄太)

曺貴裁コーチ(京都)
「前半から福岡さんにほどんどチャンスを与えず、われわれらしい試合ができていました。
結果だけが残念ですが、決してネガティブになるような内容ではありません。
ただ、自分の采配はよくなかったなと反省しています。
選手には何の責任もなく、勝たせられなかった責任は監督である僕に100パーセントあると思います。
(ーーハーフタイムの指示は?)
福岡さんの特徴を抑えながら、相手のコートでボールを動かすことを指示して、よい流れの中で先制点が取れたし、ディフェンス陣も安定していました。
〝勝負の神様〟が微笑まなかったことは、どこか自分が甘かったと思います。
自分が切ったカード、やらせ方で結果が出なかったことは、監督として反省しなければなりません。
ですが、下を向いていてもしょうがない。
いいところは継続して、次の試合、ホームで勝ちたいと思います」

勢者因利而制権也

少しアンラッキーなハンドからPKで1失点。
そして、CKからドンピシャで決められて2失点。
先制して少ししてから福岡にペースを握られてしまって、あっという間に逆転されてしまったというゲームだった。

その時間帯に選手交代のカードを切らなかったこと。
具体的には、65分に福岡がFWを投入して山岸を左サイドに移して3トップになったところからの対応が遅れたことが、曺さんが言う「采配でよくなかった」点だろうか。
結果として、同点にされた直後に3バックにしてすぐ失点して、アピアタウィアをin→outする形で交代枠を1つ無駄にしてしまった。
まさに、「勢とは利に因(よ)りて権を制するなり」ーー有利な情勢のもとで臨機応変に動くことで勢いが生まれる、ってやつだな。

交代カードといえば、ハーフタイムで山田を下げて、2枚目のイエローカードをもらう雰囲気があった木下を後半早々に下げたことも、勝負に影響しただろうか。
最終盤追い上げるときに、得点を取るための〝切り札〟がない状況。
福岡が最終盤、パワーブレーにシフトする要員(ウェリントン)を残していたのとは好対照だった。

ただ、きょうのゲーム、いいゲームだったかといえば、必ずしもそうではなかったかもしれない。
前線からアグレッシブなプレスは繰り返していたけど、福岡も無理せず前に蹴ってくるので、高い位置でボールを奪ってシュートまでつなげる場面はほぼなかった。
また、ボールをもった際に地上戦ではなかなか前に進めないのも気になるところ。
パトリックへのハイボールが多く、裏へ走り込んだところへのパスや、縦の〝くさび〟のパスはなかなか入れられていない。
もちろん、これはシーズン開始から続く課題でもある。
解決策のひとつとしては、中盤インサイドの2人が今以上に動き、ボールを受け、ボールを動かし、攻撃時にダイナミズムを生み出す必要があるのかも、と思ったりした。

連勝のあと、連敗。
チームはまだ成長途上、ってことだね。

【Jリーグカップグループステージ第3節】京都サンガF.C. 4-0 セレッソ大阪

京都サンガF.C. 4-0 セレッソ大阪
日時:2023年4月5日(水)19:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(5,156人/曇のち雨 13.8℃ 81%)
主審:谷本涼
6′-京都/松田天馬
8′-京都/平賀大空
21′-京都/一美和成
52′-京都/谷内田哲平

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF20:福田心之助
DF5:アピアタウィア久
DF24:イヨハ理ヘンリー
DF8:荒木大吾
MF33:三沢直人
MF25:谷内田哲平(71′-MF39:平戸太貴)
MF18:松田天馬(85′-FW47:パウロ・エンリキ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)
FW23:豊川雄太(85′-FW15:木村勇大)
FW22:一美和成(71′-FW17:木下康介)
FW28:平賀大空※U-21(56′-DF3:麻田将吾)