【J2第18節】京都サンガ 1-1 横浜FC

京都サンガ 1-1 横浜FC
◇日時:2011年6月26日(日) 18.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(曇 29.8℃ 58%/8075人)
◇主審:東城穣 “ミノル”
59分【京都】中山博貴(右足←中央:内藤のスルー)
75分【横F】カイオ・フェリペ・ゴンサウヴェス(左足ボレー)

■京都サンガF.C.(3-1-3-3)
GK1:水谷雄一
DF2:酒井隆介
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
MF4:秋本倫孝
MF18:加藤弘堅
MF19:内藤洋平
MF11:鈴木慎吾(54分-MF17:中村太亮)
FW25:伊藤優汰(77分-FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)
FW31:久保裕也(71分-FW28:キム・ソンヨン)
FW15:中山博貴

■横浜FC(4-2-2-2)
GK31:関憲太郎
DF2:柳沢将之(72分-MF22:井手口正昭)
DF27:パク・テホン
DF26:中野洋司
DF13:野崎陽介
MF17:寺田紳一
MF39:藤田優人
MF23:佐藤謙介(64分-FW18:西田剛)
MF25:藤田祥史
FW11:三浦知良 “カズ”(71分-MF5:八角剛史)
FW10:カイオ・フェリペ・ゴンサウヴェス

▼走れども走れども…
数字だけ見ると、いまいちな一戦。
シュートも少なきゃ、チャンスも少ない。
決定機はお互い3つほど。
京都は、ゴール以外だと、ソンヨンの抜け出しからドゥトラ、GKが飛び出しているのにソンヨンが弱いヘッドでディフェンダーに掻き出された2つ。
横浜は、前半の野崎、後半のゴールシーンと、ロスタイムの藤田のボレーぐらいか。
あ、カイオがミドルをバーに当てたのもあったか。

だけど数字から離れれば、全体的にはお互い締まったいいゲームだったと思う。
京都は、まず運動量が多かった。
中盤の守備がタイトで、ボールホルダーへの囲い込みも早い。
そして、特筆すべきは秋本の存在感。
ハイボールに勝ちまくって、最終ラインの前で壁になっていた。
守備は、だんだんと硬くなり、進歩してきている。

一方、シュート数が少なかった「攻撃」は、まだまだといったところか。
もちろん、横浜の帰陣が早くて、スペースがなかったというのもある。
カズが最終ラインまで下がって守備するぐらいだもんな。

ただそんな中で残念なのは、攻撃陣があっさりボールを失っちゃうこと。
久保、伊藤らが、後ろからディフェンダーに付かれると、あっさりボールロストしてしまっていた。
そこらへん、もっと腰を落として、がっちり力強くキープできるといいんだが。
前半、まったくリズムが作れなかったには、前線で「くさび」を打てなかったのが大きかったハズだ。

あとセットプレイの精度だ、精度!
惜しいシーンがひとつも作れないのは、問題アリ。
慎吾に変わって太亮のキックはいただけないものだし。
まぁ高さがある選手が少ないとはいえ、惜しいシーンぐらいは作りたいもんだよね。

▼中盤のピースは、あと2枚?
先ほど秋本の存在感について触れたが、もうひとり目立っていた選手がいた。
そう、内藤だ。
トップ下で重心の低いボールキープ、ゴールに繋がったスルーパス、そして守備でも献身的にチェイシング。

中継で、和田りっちゃんも言っていたけど
「秋本、内藤で中盤に『芯』が通った」
ことで、チームのパフォーマンスが上がってきたのは間違いない。

逆に、中盤の両ワイド。
弘堅、慎吾or太亮のところ、もうちょっと頑張って欲しい。
さいきん、チーム戦術としてセンターバックの攻め上がりを自重しているせいか、ワイドの選手が孤立しがち。
ここで、うまくボールをキープできたり、突破ができたら、もっと攻めにバリエーションが出てきそうだ。

しかし、試合後の千葉-栃木戦見てるけど、すごいな…。
パススピードも速いし、シュート意識も高いし、ミスも少ない。
まだ京都は両リームクオリティにはないけど、一歩一歩進んでいくのみ。
ということで、次はミッドウィークの水曜日。

【J2第17節】ザスパ草津 2-4 京都サンガ

ザスパ草津 2-4 京都サンガ
◇日時:2011年6月19日(日) 19.04キックオフ
◇会場:群馬県立敷島公園県営陸上競技場 “醤油スタ”(曇 23.6℃ 66%/3106人)
◇主審:山本雄大
14分【京都】中山博貴(内藤のシュートのこぼれを左足プッシュ)
31分【京都】鈴木慎吾(左足←右:内藤)
46分【草津】櫻田和樹(左足ミドル)
62分【草津】萬代宏樹(ヘッド←左:熊林)
77分【京都】伊藤優汰(左足←左:中山)
86分【京都】伊藤優汰(左足←右:内藤)

■ザスパ草津(4-2-2-2)
GK22:北一真
DF24:古林将太
DF5:中村英之
DF3:御厨貴文
DF23:永田拓也(81分-DF4:田中淳)
MF30:松下裕樹
MF6:櫻田和樹(81分-FW9:アブラゥン・リンコン・マルチンス)
MF8:アレックス・エンリケ・ジョゼ
MF14:熊林親吾
FW10:ハファエル・ドス・サントス・ヂ・オリヴェイラ “ハフィーニャ”
FW18:萬代宏樹

■京都サンガF.C.(3-1-3-3)
GK1:水谷雄一
DF2:酒井隆介
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
MF4:秋本倫孝
MF18:加藤弘堅(63分-FW22:駒井善成)
MF19:内藤洋平
MF11:鈴木慎吾(75分-MF17:中村太亮)
FW25:伊藤優汰
FW31:久保裕也(80分-FW28:キム・ソンヨン)
FW15:中山博貴

伊藤優汰選手(京都)
「後半追いつかれて、チームが下向きになってしまったんですけど、そこで改めて一丸となれた。
自分のゴールで逆転できて、よかったです。
先発に緊張してたんですけど、前に行けたら全部行こうと思ってました。
リードしていても点を取ろうというのが、チームのコンセプト。
それがうまくいってうれしい。
J1に上がるためには連勝が絶対必要だと思うんで、これからも勝ち続けていきたい」

▼追いつかれても引き離せる「力」
「カンテラ」で育った久保に続いて、伊藤くんが2ゴールと躍動。
そして、天皇杯優勝を知るベテラン・鈴木慎吾がゴール。
今シーズン8得点のチームが、この日だけど4得点ですよ!
こりゃ、うれしさもマックスだなぁ。
思わずニマニマしてしまった、劇的ゲームだった。

…まぁ「劇的」になったのは、2点取ったあと2点取られるという「自作自演」なんだけどね!
追いつかれたときは、死にたい気持ちになりましたよ(遠い目)。
今までのサンガなら、そのまま逆転を許していたはず。
しかし、きょうは引き離せた。
若いチームだから、追いつかれたことは反省材料になるだろうし、逆転できたことは大きな自信になる。
結果的に、得るものが多いゲームだったといえるだろう。

▼攻撃の質が格段にアップ
きょうは全体的に、いい流れの時間帯が長く作れたゲームだった。
選手たちはいい感じに走って、ボールもいい具合に動いていたと思う。
その原因として、やっぱ外国籍選手の不在があったのは間違いない。

ヂエゴがいると、本人もボールを受けに行くし、チームもそこにいったん預けようとしてしまう。
しかし彼がいないため、中山や久保らがスペースへ顔を出し、そこへのロングパスが出せていたと思う。
中盤でのつなぎにこだわることなく、速攻と遅効の緩急を付けられていた。

そして、ドゥトラ出場停止で先発出場が回ってきた伊藤優汰がキレキレ!
ドゥトラ同等の突破力に加えて、ドゥトラ以上の決定力を見せてくれた。
先制点のきっかけとなった、右サイドでの「えぐり」も最高だったし。
ドゥトラだとあそこまで行ってもラストパスがアバウトだったりするんですが、精度も高かった。

ヂエゴ、ドゥトラがいないため、チームとしては「小粒」な印象もあるけど、「まとまり」ができた。
攻撃で手詰まりになったり、無謀なワンツーを繰り返すこともなくなり、「ボールの悪い奪われ方」をしなくなった。
逆に、相手ボールになったときの帰陣も早くなり、「ボールのいい奪い方」をしていた。

なんか、いいことばかり挙げているけど(笑)。
とはいえ、2人の「個の力」は日本人選手にないもの。
今やってるサッカーに2人がぴたっとハマってくれると、もっといいチームになれるだろう。

▼気になる運動量の問題
最後に苦言を呈しておくと、やっぱり後半に追いつかれたことはよくない。
前節もそうだったんだけど、後半に運動量が落ちちゃうんだな。
特に、前線の選手がボールをあっさりロストしちゃうことが多い。
おそらく、「流動的サッカー」のせいで、走る距離数が多いからだろう。

そういう意味で、きょう久保に変わって途中出場した、ソンヨンの身体を張ったプレイは目立っていた。
ああいうプレイがあれば、タメが作れて、攻撃参加も促せる。
夏場にかけて、ソンヨンが必要な場面がけっこう出てきそうだ。
あるいは、同じ大型選手の三根和起くんが使われることもあるんじゃないかな。
久保と三根に、伊藤と駒井がワイドとか、もう完全に去年のユースじゃねーか!という(笑)。

いや、成績はさておき、若い選手が次々に出てくることは本当に幸せな気分になれるね。

【J2第16節】京都サンガ 2-0 大分トリニータ

京都サンガ 2-0 大分トリニータ
◇日時:2011年6月12日(日) 13.05キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(雨 24.6℃ 65%/7045人)
◇主審:廣瀬格
7分【京都】久保裕也
45分【京都】久保裕也

■京都サンガF.C.(3-3-1-3)
GK1:水谷雄一
DF2:酒井隆介
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
MF18:加藤弘堅(84分-MF22:駒井善成)
MF4:秋本倫孝
MF19:内藤洋平(70分-MF11:鈴木慎吾)
MF23:中村充孝
FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール(90+1分-警告*2=退場)
FW31:久保裕也(88分-FW28:キム・ソンヨン)
FW15:中山博貴

■大分トリニータ(4-2-2-2)
GK1:清水圭介
DF2:藤川祐司
DF26:池田達哉
DF25:阪田章裕
DF36:安川有
MF6:土岐田洸平
MF32:宮沢正史(82分-MF33:幸野志有人)
MF8:西弘則 “ニッシ”(68分-MF34:長谷川博一)
MF11:チェ・ジョンハン
FW19:前田俊介(46分-FW20:森島康仁 “デカモリシ”)
FW18:イ・ドンミョン

▼号外級の快勝
あまりの惨状。
いてもたってもいられず、西京極に参上。
と韻を踏みつつ新幹線で現地に向かったんですが、いやぁ勝ってよかった(w
のぞみに乗って、雨に降られて、これで負けたら最悪の一日だった。

総選挙の結果とは違い、さっしー(大分)にゆいはん(京都)が勝った。
…と、付け焼き刃な知識を披露しておきますか。
京都勝利にも号外を出して欲しいぜ。

▼ヂエゴ抜きが功奏!?
ということで、ビデオを見返す前に、現地観戦での印象をまとめておきますわぁ(←はんなり京ことば)。
勝因は、次の3つぐらいが挙げられるんちゃいまっしゃろか。
(1)大分の動きが重かった
(2)京都の前線からのディフェンスが効いていた
(3)大分ディフェンス裏へのロングボールがうまくハマった

(1)については、なんだったんだろう。
湿気のせいか、全体的に運動量が少なかった。
先制点も、大分中盤のミスがきっかけだった。
そのほか、ディフェンスラインの致命的なミスもいくつかあったし。

(2)については、ヂエゴが負傷(?)でベンチ外だったことがプラスに働いたように思う。
ヂエゴがいるとフリーダムなポジション取りのせいで、ピッチ内の選手配置が「いびつ」になりがちだったが、きょうはそうではなかった。
3トップがいて、高めの位置に充孝、3ボランチと3ディフェンダー。
お互いがいい距離感を保ち、前からバランスよく相手ボールホルダーをチェイスできていたように見えた。
ドゥトラ、博貴が最終ラインまで下がって守備していたことも、褒めたいと思う。
まぁ、後半はプレスが緩んでけっこう危なかったけど…。

(3)については、2点とも長いフィードがきっかけだったことでも明らか。
「ゴリゴリパス交換」に終始していた今までとは違って、裏へ膨らむ動きをした久保にいいフィードが入っていた。
今まではゴールに向かうまでが押して引いて押して…みたいに時間かかっていたのに、きょうの2ゴールは
「あれ? もう入っちゃった?」
という感じ。
早漏も、サッカーではいいこと!
そして、久保の決定力は、もうね、17歳とは思えなかった。
俺も「17歳教」に入信するか…。

▼次戦以降の戦い方に注目
きょう勝てたことで、大木さんは次戦以降どういう布陣にするか?が気になるところだな。

最終ライン+アンカーは、無失点ということもあって、このままだろう。
攻撃陣では、まずヂエゴが負傷から戻ったら使うのか、外すのか?
ドゥトラが出場停止の代わりに誰を使うか?
博貴と充孝でボールの収めどころができているだけに、ドリブラーとなると伊藤かな。
そうなると、10代+生え抜きの3トップという「胸熱」なことになるが…。

あ、最後にヂエゴですが、アライールとともにメインスタンドで家族で観戦していた模様です。

【J1第15節】ガイナーレ鳥取 2-1 京都サンガ

ガイナーレ鳥取 2-1 京都サンガ
◇日時:2011年6月5日(日)13.03キックオフ
◇会場:鳥取県とりぎんバードスタジアム(曇 23.1℃ 68%)
◇主審:福島孝一郎 “ブラマヨ小杉”
44分【鳥取】実信憲明
81分【鳥取】小井手翔太
90+1分【京都】久保裕也(ヘッド←右:内藤)

■ガイナーレ鳥取(4-1-2-3)
GK48:小針清允
DF2:尾崎瑛一郎
DF32:喜多靖
DF4:戸川健太
DF25:奥山泰裕
MF6:服部年宏
MF7:小井手翔太
MF14:吉野智行
FW10:実信憲明
FW11:阿部祐大朗
FW13:美尾敦

■京都サンガF.C.(3-3-1-3)
GK1:水谷雄一
DF32:内野貴志
DF3:森下俊
DF6:染谷悠太
MF19:内藤洋平
MF8:安藤淳
MF7:チョン・ウヨン
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール
FW31:久保裕也
FW15:中山博貴

▼フラストレーションがエスカレーション
「お客さんがもう一度見に来たくなるような、エンターテイメントサッカー」
が目標だけど、きょうもまた
「お客さんが二度と見に来たくなくなるような、フラストレーションサッカー」
守備でも攻撃でもミスが続いた最悪なゲームだった。
これだったら、近所でやってるF東-愛媛戦を見に行けばよかったぜ。

で、2失点は単純なミスから。
弘堅のクリアを奪われてミドル、染谷がボールを奪われてループ。
しかし、それ以上に決定機を作らせすぎだった。
攻めては、センターサークル付近でもうパス出しに困るレベル。
縦のパスを入れても、パスの質が悪いし、受け手のほうも後ろからディフェンダーに付かれるだけでボールロストしてしまう。
鳥取の選手が、泥臭く身体を張りながら、キープしていたのと正反対。
ということで、2-1という結果以上に、内容に差があったゲームだった。
なんだかなー、と思うしかないっす。

▼悪手を打つ棋士のように
両者のサッカーに差が生まれたのは、やっぱり今やってるサッカーが「手詰まり」になってるから。
攻撃では、足もとのパス交換の途中、手詰まりになって、最後はミスをして相手に「よくないカタチで」ボールを奪われてしまう。
守備では、相手の攻め上がりにたいしてマークが付ききれず、2次攻撃、3次攻撃を喰らってしまう。
つまりは、今の「3-4-3 ビエルサ・サッカー」がまったく機能せず、「負けるためのシステム」になってしまっていること。

選手の配置、布陣、攻撃の方法、守備システム…。
すべてにおいて、いまJ2でも下位レベルのサッカーをしていることは間違いない。
本当なら「今の選手たちに合った方法」を模索すべきなんだろうけど、大木さんは「理想のサッカーを追求していく」ことにこだわっている。

将棋の大山名人の名言に
「いい手を指そうとするより、悪い手を指さないように自戒する」
というのがあるんですけど、そういう意味で大木さんは「いい手を指す」ことばかり考えすぎて、「結果、悪い手を指しちゃってる」感じもするなぁ。

あ、最後に伊藤優汰くんはよかった。
左利きで、コーナーキックの精度もナイス。
何より、それまで左ウイングに入っていた中山博貴が責任逃れのプレーに終始していたのと比べると、意欲があふれていた。
継続的に使ってほしいなぁ。

【J2第14節】京都サンガ 1-4 FC東京

京都サンガ 1-4 FC東京
◇日時:2011年5月28日(土)16.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(雨 20.3℃ 94%/5330人)
◇主審:中村太
14分【F東】梶山陽平
20分【京都】内藤洋平
30分【F東】田邉草民
37分【F東】大竹洋平
58分【F東】田邉草民

■京都サンガF.C.(3-4-2-1)
GK1:水谷雄一
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
DF16:福村貴幸
MF19:内藤洋平
MF4:秋本倫孝(51分-MF18:加藤弘堅)
MF7:チョン・ウヨン
MF15:中山博貴(69分-MF11:鈴木慎吾)
FW23:中村充孝(58分-FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
FW31:久保裕也

■FC東京(4-2-3-1)
GK20:権田修一
DF2:徳永悠平
DF3:森重真人
DF6:今野泰幸(90+2分-DF36:ジェイド・ブロンソン・ノース)
DF14:中村北斗
MF4:高橋秀人
MF10:梶山陽平(85分-MF32:上里一将)
MF27:田邉草民
MF22:羽生直剛(79分-MF39:谷澤達也)
MF19:大竹洋平
FW9:ホベルト・セーザル・ザルヂン・ホドリゲス “ロベルト・セザー”

▼みずから負けに行くサッカー
新ユニ発表会で思いついて、心にしまっておいたことを、今こそ書こう。
「ユニフォームの色みたいに、チームが分裂してるぜ!!」
はぁーあ、っと(ため息)。

ゲームを振り返ると、きょうは選手がちょっと入れ替わった。
染谷と秋本が帰ってきたため、前節最悪の出来だった内野がベンチへ。
そして、左サイドは博貴がインで、太亮は一気にベンチ外。
開幕水戸戦以来の、ワイドに内藤と博貴という「ボールが持てる選手」を置いた布陣に戻してきた。

ところが、やっているサッカーは今までと変化がなかった。
「インテンシティ」——強さと集中に欠けたサッカー。
守備では
「わざと相手にチャンスを与え」
攻撃では
「わざと自分たちからチャンスを潰している」
そんなふうにしか見えないのだった。

まず守備。
F東は平山も高松もケガで、リスク回避のロングボールサッカーから
「ショートカウンター志向のサッカー」
に変わってきている。
そんなF東がやりやすいような、守り方をしてしまった。
具体的には、中盤でかんたんにミスパスをして相手にボールを渡す。
その勢いで攻め上がってきた相手に対し、マークが付ききれない。
とくに、中盤から駆け上がってくる選手をあっさりフリーにしてしまう。
失点は「4」で済んだけど、被決定機はもっとあったはず。

ついで、攻撃。
いつものように、バイタル手前でのパス回しに終始。
アタッキングサードでの崩しは、
「くさびのパスを受けた受け手がダイレクトに叩く」
ばかりだった。
そして、このダイレクトがことごとくアバウトで、味方の選手が誰もいないところに出されてばかり。
選手間のイメージの共有などまるでない。
なのに、ひらすら理想を追い求めているような感じだったな。
求道サッカー、とでも呼びたいな。

でね。
唯一の得点は、ペナの近くで充孝が粘り強くキープして、久保のシュート体勢を作ってから生まれたもの。
これが現実。
相手が守備を固めている中をダイレクトなパス交換で突破するなんて、バルセロナぐらいしかできませんよ。
で、そのバルサだってパス交換に、ドリブル突破を交えてチェンジオブペースをくり返している。
京都はドリブルで相手をかわせる選手がほとんどいないから、パス交換が単調きわまりない。
で、シュートにすらいけないで、相手にボールを渡してしまう。

つーことで、きょうもまた負けるべくして負けたかー、というのが感想。
ネガティブで申し訳ない。
もしこのサッカーで経験を積み重ねたいなら、もう外国籍選手は外したほうがいいんじゃないか、と。
極論だけど、ヂエゴ、ドゥトラ外して、このサッカーで2〜3年土台作りを図るというなら、まだ納得もいくんだけどな。
ちょうどことしのJ2は降格制度もないんだし。
今のサッカーでほとんどの相手に通用してない現実を見ると、そういう「割り切り」もアリとさえ思ってくるなぁ〜。