【J2第23節】京都サンガ 2-0 FC岐阜

京都サンガ 2-0 FC岐阜
◇日時:2013年7月7日(日) 19.05キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(7923人/晴 29.7℃ 65%)
◇主審:上村篤史
22分【京都】山瀬功治(左足ミドル)
78分【京都】三平和司(ヘッド←CK:山瀬)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:オ・スンフン
DF8:安藤淳
DF2:酒井隆介
DF20:ミロシュ・バヤリッツァ
DF16:福村貴幸
MF4:秋本倫孝
MF17:横谷繁(89分-MF19:田森大己)
MF10:工藤浩平
FW7:駒井善成
FW9:三平和司(84分-FW11:原一樹)
FW14:山瀬功治

■FC岐阜(5-2-2-1)
GK31:時久省吾
DF2:杉山新
DF3:デズモンド・ンゼ・クアッシ
DF19:益山司
DF20:新井辰也(62分-FW25:清本拓己)
DF17:野垣内俊
MF23:森安洋文
MF6:服部年宏
MF11:染矢一樹(84分-MF22:ダニエル・ソアレス・ヂ・ソウザ・レモス)
MF10:美尾敦
FW27:樋口寛規

▼ゆっくりと2点ゲット
岐阜が完全なリトリート戦術をとったこの日。
京都はゆっくり回しながら、縦パスを狙う展開が続いた。
シーズン前半だったら、ここから点が入らず後半カウンターを…が多かったわけだが、この日は山瀬の個人技で早々先制。

というわけで4-3-3のよさは、やはり山瀬功治が前を向けてシュートにイケる。
今までパス志向が高すぎた中で、そこが一番大きいと感じた。

以降も、岐阜のチャンスらしいチャンスといえば、後半開始早々の美尾のミドル、試合終了間際の樋口くんの突破ぐらい。
京都も追加点が奪えなかったが、セットプレイからさんぺーさんがゲット。

順当な勝利だったが、相手がリトリートしてきたときの攻めには課題が残ったか。
前線と中盤の選手とのポジションチェンジ、ダイレクトパスなどで、相手の守備を「おびき出しつつ、崩す」策を、もう少し練る必要があるかな。

【J2第22節】東京ヴェルディ 0-5 京都サンガ

東京ヴェルディ 0-5 京都サンガ
◇日時:2013年7月3日(水) 19.03キックオフ
◇会場:東京都調布市東京スタジアム “調スタ”(2539人/曇23.3℃74%)
◇主審:木村博之
7分【京都】駒井善成(右足←工藤)
46分【京都】山瀬功治(右足)
53分【京都】酒井隆介(左足←バヤリッツァのヘッド←CK)
89分【京都】原一樹(右足←工藤)
90+3分【京都】原一樹(ヘッド←福村)

■東京ヴェルディ1969(3-4-1-2)
GK1:佐藤優也
DF13:ペ・デウォン
DF3:刀根亮輔
DF6:福井諒司
MF19:森勇介
MF11:西紀寛
MF8:中後雅喜(48分-MF14:鈴木惇)
MF27:前田直輝
MF7:中島翔哉(46分-FW16:飯尾一慶)
FW17:常盤聡
FW18:巻誠一郎(46分-FW44:高原直泰)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:オ・スンフン
DF8:安藤淳
DF2:酒井隆介
DF20:ミロシュ・バヤリッツァ
DF16:福村貴幸
MF4:秋本倫孝
MF17:横谷繁(68分-MF18:倉貫一毅)
MF10:工藤浩平
FW7:駒井善成
FW9:三平和司(63分-FW11:原一樹)
FW14:山瀬功治(85分-MF27:原川力)

▼圧勝完勝爆勝
「4-3-3最高や!」
と言いたくなる、前節からの試合内容のハイパーインフレ的改善っぷり。
前節でボール回しが格段にスムーズになり、そして今節では前からの守りもよくなった。

まぁ、守りやすさもあったかと思う。
東Vの3バックに京都の3TOP、東Vの2センターに京都の2センターがマッチアップしてたし。
前節の栃木が、4バックの最終ラインからセンターバックの1人が持ち上がることで、うまくプレスを回避していたのとは好対照だった。

あえて文句を付けるとしたら、2つほど。
先制点を取ったあと、東Vの守りが「慣れてきて」ボール回しに積極性がなくなったこと。
そして、相手が負傷でひとり少なくなってから、余裕を持ちすぎたこと。
あっ、あと追加で、見ていて思ったのは原川がもっさりしすぎで…。
もうちょっと判断早かったら、ゴールもじゅうぶんあった内容だっただけに、惜しかったな。

とはいえ、得失点差も一気に5巻き返したし、攻守にダイナミックさが出てきた。
「シーズン前半からこの布陣やっとけよ!」
という感じですが、後半戦の一気のマクりも大いに期待できそうです。

【J2第21節】栃木SC 2-2 京都サンガ

栃木SC 2-2 京都サンガ
◇日時:2013年6月29日(土) 18.03キックオフ
◇会場:栃木県グリーンスタジアム(4784人/雨 21.9℃ 81%)
◇主審:廣瀬格
25分【栃木】アレッサンドロ・ドス・サントス “三都主アレサンドロ”
65分【京都】工藤浩平(右足ループ←山瀬)
70分【京都】福村貴幸(FK:左足) “Jリーグ初ゴール”
90+1分【栃木】廣瀬浩二

■栃木SC(4-2-2-2)
GK37:榎本達也
DF17:山形辰徳
DF4:大和田真史
DF6:當間建文
DF14:菅和範(48分-DF3:西岡大輝)
MF5:チャ・ヨンファン
MF44:アレッサンドロ・ドス・サントス “三都主アレサンドロ”
MF11:クリスチアーノ・ダ・シウヴァ “クリスティアーノ”
MF16:杉本真(68分-FW32:近藤祐介)
FW8:廣瀬浩二
FW38:久木野聡(79分-MF20:湯澤洋介)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:オ・スンフン
DF8:安藤淳
DF2:酒井隆介
DF19:田森大己
DF16:福村貴幸
MF4:秋本倫孝
MF17:横谷繁
MF10:工藤浩平
FW7:駒井善成
FW9:三平和司
FW14:山瀬功治(87分-FW31:久保裕也 “スイス移籍前最終戦”

▼特効薬は4-3-3
今季初の4-3-3。
この布陣にしたことで、攻撃のオートマティズムが一気に整理された。
トップの三平がサイドに流れて、基点を作る。
そこにウイングとサイドバック、中盤の選手が絡む。
ボールに多くの選手が関わることで、パスの方向に「奥行き」が出る。

前節までは、横パス&横パス&横パス――選手同士が「直線の関係」に陥っていた。
今節は、斜めのパスが入り、選手同士が「多角形」になった。
攻撃の「糞詰まり感」がだいぶ解消された。

「サッカーはフォーメーションでは決まらない」とはよく言うけど、こんなに変わるとは…。

ただパスが繋がるようになった一方で、中盤が「3」になったことで守備が薄くなったのも事実。
アレックスの先制点も、バイタルがゆるくなったことも要因だろうし。
また、きょうの廣瀬主審のジャッジを見てると、横谷、工藤はボールホルダーにもっとガツガツ行ってもよかった。

▼采配ミスの一面も
ゲーム全体では改善の方向が見えたが、勝負弱さは相変わらず。
特に、逆転してからのゲーム運びには大きな問題がある。

ひとつは、栃木の布陣変更(中盤ダイヤモンド)に対応しきれなかったこと。
また、それを対応するための選手交代を怠ったことだ。

特に、後者をうまくやれば勝ち点3を拾えた可能性は高い。
秋本が運動量を落としていた中で、アンカーをフレッシュな人材に変えるという手はなかったか。
また、中盤の「3」をひとり守備的な選手に変えるという手はなかったか。
サブとしてカン・ソンホ、倉貫一毅を栃木まで呼んでいるのに、なぜ「交代枠2」を残したか。

大木さんはすぐれた戦術指導者ではある。
でも「勝負師」という評価が薄いのは、きょうのような采配があるからじゃないかなぁ。
厳しいことを言って恐縮だが、そんなことを痛感した一戦だった。

【J2第20節】京都サンガ 0-1 水戸ホーリーホック

京都サンガ 0-1 水戸ホーリーホック
◇日時:2013年6月22日(土) 19.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(1万120人/曇 24.0℃ 73%)
◇主審:森川浩次
89分【水戸】橋本晃司(pen.)

■京都サンガF.C.(4-1-3-2)
GK21:オ・スンフン
DF8:安藤淳
DF2:酒井隆介
DF20:ミロシュ・バヤリッツァ
DF16:福村貴幸
MF4:秋本倫孝
MF7:駒井善成
MF14:山瀬功治
MF10:工藤浩平(78分-MF15:中山博貴)
FW17:横谷繁(87分-FW11:原一樹)
FW31:久保裕也(70分-FW9:三平和司)

■水戸ホーリーホック(3-4-2-1)
GK1:本間幸司
DF24:細川淳矢
DF27:冨田大介
DF4:尾本敬
MF2:近藤岳登(84分-DF16:石神幸征)
MF14:西岡謙太
MF7:鈴木雄斗
MF15:島田祐輝
MF28:小澤司(59分-MF8:木暮郁哉)
MF10:橋本晃司
FW11:三島康平

▼毎度毎度のお家芸
今季も20節、まもなく折り返し点というのに、香川真司の名言を借りるなら「いつもの京都のように負けた」。

いやー、出だしはよかったんですけどね!!
ワンボランチにしたことで、最近では稀にみるほどボールが回るようになった。
とはいえ、その勢いも相手が慣れてきた前半途中まで。
そこからは、水戸に押される展開…。

ちょうど一昨年後半、いいときの京都のサッカーを見なおしてたんですよ。
今季の京都は、そのころとはだいぶ違うサッカーをやってますね。

最大の違いは、運動量。
一昨年は相手にボールを奪われた瞬間、ボール保持者へ向かって猛烈な勢いでプレッシングしてました。
その勢いが今季はない。
もちろん、これは相手チームが京都のやり方に対応してきている――「即プレス」を避けるために、ボールを奪ったらすぐ広く展開していることも影響してるでしょう。

また、違いとしてもうひとつ挙げたいのが、「ボールを持ってない選手」の献身性が落ちていること。
味方がボールを持ったら、周りの選手がパスの出しどころを作ってあげる、DFのマークを外す動きをしてあげることが必要だが、それが少ない。
そして、ボールの出しどころを探しているうちに相手にストールされたり(特に工藤が何回か)、近い位置にいる選手同士で意味のないパス交換をしたり…。

そういう意味では、今季の京都のサッカーは、より「現実的な方向」にアジャストしているのかな、と思った。
…でも、スコンと負けちゃうという…ね(涙そうそう)。

ただ、だからといって、また守備的2ボランチサッカーに戻すのも勘弁してほしいところ!
それに、個人的には山瀬と横谷の位置を逆にしたほうがいいかなと。
でもって、フクちゃんは左サイドバックからは一度外してもいいんじゃないかと思ったり。
最後の2つは、特に根拠はありません(笑)。

【J2第19節】京都サンガ 4-1 愛媛FC

京都サンガ 4-1 愛媛FC
◇日時:2013年6月15日(土)19.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(1万0643人/曇時々雨 23.6℃ 91%)
◇主審:三上正一郎
3分【京都】ミロシュ・バヤリッツァ(左足←横谷のヘッドをキーパーが弾いたところを←FK)
33分【愛媛】河原和寿
78分【京都】三平和司(右足←横谷)
90+2分【京都】駒井善成(右足←三平)
90+4分【京都】三平和司(右足←横谷)

■京都サンガF.C.(4-2-2-2)
GK21:オ・スンフン
DF8:安藤淳
DF3:染谷悠太(46分-DF2:酒井隆介)
DF20:ミロシュ・バヤリッツァ
DF16:福村貴幸
MF4:秋本倫孝
MF19:田森大己(87分-DF22:カン・ソンホ)
MF7:駒井善成
MF14:山瀬功治
FW17:横谷繁
FW31:久保裕也(76分-FW9:三平和司)

■愛媛FC(3-4-2-1)
GK37:秋元陽太
DF3:代健司
DF15:小原章吾
DF2:浦田延尚
MF11:石井謙伍
MF7:村上巧
MF8:吉村圭司(83分-FW33:高橋泰)
MF6:三原向平
MF16:赤井秀一(65分-MF14:東浩史)
MF18:加藤大(79分-FW9:重松健太郎)
FW20:河原和寿

▼沈黙の75分間
「小銭稼ぎのサッカー選手と言われたので、辞めさせていただきます」(水道橋博士氏ふうに)
と宣言したような、どうにも元気も破棄もない京都のサッカーだった。

なんてったって、FKからの先制点からはずーっと愛媛のターン。
ズタズタに崩され、簡単にゴール前まで運ばれ。
丸さん、半年でこんな好チームをつくり上げるとは、あっぱれです。
いやぁ、元出身のチームのサッカーが絶不調でしてね(チラッ チラッ

石丸=愛媛のサッカーは、「サンフレッチェ広島」+「ゲルト時代の京都サンガ」って感じだった。
たとえば、
【1】前線の選手が「クサビ」となるためボールを受けに降りてきたら、必ずそのスペースに人が走る。
→【2】クサビの選手からパスが出たら、ダイレクトで走りこんだ選手のところにパスが入る。
みたいなのは、いかにもサンフレッチェ風味。
でも、2シャドーが中にも絞るし、サイドにも流れ、時にはサイドのスペースを突破するのは「ゲルトサンガ」っぽい。
選手の距離間、連動性、運動量、そして中盤でのプレスの強度…すべて愛媛が上だった。
愛媛の同点弾も、完璧な崩し。

対して、京都は特に攻撃面で何もできない時間が続いた。
ボランチのところでパス出しが詰まる。
でもって、サイドにボールを送っても、相手もがっちり人をかけて守ってくるからまた手詰まり。
結局、後半30分過ぎ、愛媛の運動量が落ちてくるまで、ほとんど何もできなかったと言っていいと思う。
さらに付け加えるなら、2点目のゴールは、相手にドリブルをカットされながら、ちょうど自軍の選手にボールが転がってきたから生まれたもの。
ロスタイムの2点は、相手が前がかりになっていたからこそ。
4-1でありながら、素直に喜べないのは誰もが認めるところだろう。

いつの間にか「おしんサッカー」になってしまった京都の、あしたはどっちだ?というところで。
そういえば、このゲームは録画観戦で、夜は新宿・歌舞伎町にいたんですが、突然栃木のユニを来た数人に出くわしてびっくり仰天(笑)。
難敵・神戸と引き分けた後、栃木から祝杯を上げにきたのかな。