ブラウブリッツ秋田 1-0 京都サンガF.C.
日時:2021年3月28日(日)13:03KO
会場:秋田市八橋運動公園陸上競技場 “ソユスタ”(3,015人/曇のち雨 12.8℃ 75%)
主審:大坪博和
41′-秋田/茂平
■ブラウブリッツ秋田(4-2-2-2)
GK21:田中雄大
DF3:鈴木準弥
DF50:加賀健一(88′-DF2:谷奥健四郎)
DF32:増田繁人
DF33:飯尾竜太朗
MF23:稲葉修土
MF6:輪笠祐士
MF22:沖野将基(81′-MF11:久富賢)
MF8:茂平(81′-MF7:普光院誠)
FW29:齋藤恵太(63′-FW16:井上直輝)
FW9:中村亮太(63′-FW13:才藤龍治)
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬
DF23:ヨルディ・バイス
DF19:麻田将吾
DF41:白井康介(46′-DF17:荻原拓也)
MF24:川﨑颯太(78′-DF3:木村誠二)
MF31:福岡慎平(55′-FW13:宮吉拓実)
MF4:松田天馬(84′-FW20:李忠成)
FW29:中野克哉(46′-MF33:三沢直人)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW18:野田隆之介
吉田謙コーチ(秋田)
「(――試合前、選手たちにはどんな指示を?)
ひたむきに走る。
ひたむきを結合させて、チーム一体で走り抜く、秋田らしい戦いだったと思う。
(――走り抜いて体を張り続けた結果の勝利か?)
日々の練習から夢中になってボールを追いかける姿、それがゴールに結びついた。
(――ハーフタイムに伝えたことは?)
走り勝つ。
(――これからに向けて)
つっ……、積み上げてきたことをこれからも続ける」
曺貴裁コーチ(京都)
「ゲーム前に『そうなるだろう』という展開通りになった。
その中でわれわれは前半終了間際に失点し、そして相手のゴールにボールを入れられなかったという事実が残っただけ。
選手はボクが提示したことに真正面から向き合ってやってくれた。
敗戦の責任は、監督である自分にあると思っている。
磐田戦の敗戦、きょうの敗戦での悔しさ、できなかったことを踏まえて、今シーズン成長しなければいけないことは間違いない。
ただ、負けたからといってわれわれは一歩後退して負けたというわけじゃなくて、『一歩進んで負けた』と思っている。
自分たちがこの3月に感じたことを、4月にしっかりと返していきたい。
(――その3月の収穫をひとつ挙げるならば?)
みんながひとつになって、自分たちのスタイルを固めていこうという温度・エネルギーは間違いなく上がった。
試合の結果としては悔しいものがたくさんありますけれど、結果だけに引きずられず、これから迎えるゴールデンウィーク、夏、それからいちばん大事な終盤に向けて、チームとして成熟度を上げて、もっともっといいチームに仕上げたいと思います」
要塞・秋田城
ガッチガチのリトリート、最終ラインでは体を投げ出して守る秋田を最後まで崩せず。
ミス絡みの失点はさておき、ゴールを一度も奪えなかったのは今後の大きな課題になるだろう。
完全に引いてきた秋田だったので、とにもかくにもスペースがない。
そのため、ビルドアップにかなり苦労していたという印象だ。
さらにミッドウィークにゲームがあった影響か、チーム全体で“地に足がついていない”感じがあった。
大外のレーンでボールを持っても、トライアングルを作るスピードが遅く、ボールホルダーは相手プレッシャーにさらされてしまう。
3トップも相手DFが背中に付かれると、ボールキープにも苦労していた。
そういった中で、ボールや人の出し入れで局面を打開しようという意図は見えたものの、精度に欠けていた。
「ゴールに背を向けた状態で縦パスを受けた前線の選手が、後方にダイレクトなフリック→そこから裏抜けを狙う」
っていうのを何度も試みていたけど、ボールの出す方向や強さが合わないシーンばかり。
ならば、個人で相手をひとり剥がすようなプレイが期待されたけれど、それもなかなか……。
先発起用された中野もドリブル突破を試みることすら、できなかった。
今季サンガが追求しているサッカーをラフに表現するなら
「ポジショナルプレーを軸に、ボール保持者に対して追い越す動きを切らなさい」
もの。
そしてこのやり方、相手が完全に引いてきた場合なかなか難しい。
ファイナルサードでの崩しに、突出した個人技、アイデア、あるいはコンビネーションが必要になってくる。
思い起こせば中田一三さん時代、極端なポジショナルサッカーで躍進したものの、相手に対策を取られてシーズン半ばで停滞してしまった。
今シーズン、やっているサッカーの課題にシーズン序盤で直面できたのは、改善まで時間的余裕がたっぷりあるということでもある。
どう向き合ってどう解決していくのか、見守っていきたい。