湘南ベルマーレ 2-1 京都サンガ
◇日時:2012年3月4日(日)17.34キックオフ
◇会場:神奈川県平塚市平塚競技場 “BMスタ”(6095人…失礼しました9065人/曇のち雨 5.4℃ 68%)
◇主審:岡部拓人
31分【京都】中山博貴
37分【湘南】岩上祐三
90+1分【湘南】菊池大介
■湘南ベルマーレ(3-4-2-1)
GK27:阿部伸行
DF2:鎌田翔雅
DF3:遠藤航
DF22:大野和成
MF5:古林将太(85分-MF25:宮崎泰右)
MF7:ハン・グギョン
MF6:永木亮太
MF23:高山薫(81分-FW8:坂本紘司)
FW10:菊池大介
FW15:岩上祐三
FW17:馬場賢治(73分-FW18:古橋達弥)
■京都サンガF.C.(4-1-3-2)
GK1:水谷雄一
DF8:安藤淳
DF4:秋本倫孝
DF20:ミロシュ・バヤリッツァ(52分-DF5:内野貴志)
DF16:福村貴幸
MF7:チョン・ウヨン
MF10:工藤浩平
MF23:中村充孝
MF15:中山博貴
FW13:宮吉拓実(81分-FW14:長沢駿)
FW31:久保裕也
▼またも、開幕アウェイ敗北
J2開幕にあたって、京都サンガに識者の方からコメントが届いております!
「なんじゃこりゃぁあ!!!」(松田優作さん)
「またかよ!」(さまぁーず三村さん)
「デュクシ!」(きゃりーぱみゅぱみゅさん)
…ということで、先制しながら逆転負け。
まさに、去年の水戸戦と同じじゃないですか、はい。
最悪のスタートすぎるぜ(涙そうそう)。
関東アウェイなので現地まで行ってきたのですが…。
幽閉されたような狭いビジター席な上に小雨も降ってきて、後半は心も体も寒くなりました!
▼苦戦する相手の、不思議な共通点
さて、幽閉…(以下略)から見たきょうの感想を、取り急ぎまとめておこう。
やっているサッカーは、基本的には去年後半のものと同じだった。
選手も川崎に移籍した森下に代わって、バキが入っただけ。
では、なぜ天皇杯ではJ1相手に勝てて、きょうは負けてしまったのか?
ひとつ挙げられるのは、コンディションの問題。
湘南の鋭い出足、攻守切り替え時の見方を追い越すスピードなどと比べると…。
きょうの京都イレブンは、全体的に重かったし、のっそりしてた。
ただ、それ以上に指摘しておきたいのが、
「京都は、3-6-1(3-4-2-1)のショートカウンターのチームに弱い」
という事実だ。
思い返してみる——。
去年11月久しぶりに負けてしまった相手、ファジアーノ岡山。
3-6-1。
1点差まで迫られ、なんとか逃げ切った大分トリニータ(大分ドームでの試合)。
3-6-1。
天皇杯、最後の最後(ラストプレーのシュートがクロスバー!!)まで苦しめられた湘南。
3-6-1。
「この3-6-1こそ、京都サンガにとっての”魔のフォーメーション”だったんだよ!」
「な、なんだってー!」
ってね。
▼くり返す、この…
京都のストロングポイントは中盤でのパス回し。
それにたいして、中盤に「6人」の人を割いて対抗できるのが「3-6-1」。
中盤でプレス合戦、ボールを奪えればシンプルに縦へ。
そんな戦術に最適なフォーメーションだ。
一方の京都は、その布陣にたいしてもいつの通りに対抗(泣)。
「3-6-1」はサイドが空きがちになるが、京都は基本的に同サイドでしかボールを回さないので問題ない。
さらに、詰まっている中盤で、無理なパス回しやボールキープを多用する。
きょういちばんよく見たシーンは、アタッキングサードで、
・ボールホルダーが中央に切れ込む
・ボックス近辺にいる選手とのワンツーパスを試みる
・さっくりとボールを奪われる(てへぺろ)
という光景。
そういえば、崩しでの「ワンツー拘泥」は、昨シーズンのアタマ、勝ててないときと同じだなぁ…(遠い目)。
あのときも、なかなかゴールが遠かった。
▼強い京都はどこにいる?
攻撃面はそんなところにして、守備のことも。
失点はいずれもミスからだった——。
そう言ってしまえば簡単だけど…。
そのミスが生まれたのは、中盤での争いで後手を踏んでいたからだろう。
そういえば、天皇杯で勝ったJ1鹿島と横浜FM。
「ハイプレス」という感じではなかった。
最適なポジショニングをして、適切なプレッシャーをかけてきた、という印象だった。
そういう相手には、京都はうまく戦えた。
翻って、きょうの湘南のような「ハイプレス」で来られると…。
相手を「いなす」ことができない、ボールの奪い合い/奪われ合いになってしまう。
というわけで、第1節にして、京都に勝つための「特効薬」が露呈した。
そんな一戦だったと言っていいだろう。
逆に考えるなら、第1節にして、「このままじゃいけない」という現状認識ができた、とも言えるのだが。
にしても、久保があと1秒シュートモーションに入ってたら…(涙)。
ザックが「常にゴールを見える位置に」とか教えちゃったから、変に丁寧になっちゃったのかな?
※注
観客数の「6095人…失礼しました9065人」は、スタジアムDJの人がそのように言い間違えてました。
その際の、スタジアム内に流れた笑い声は、きょうのハイライトのひとつ。