ザスパ草津 2-4 京都サンガ
◇日時:2011年6月19日(日) 19.04キックオフ
◇会場:群馬県立敷島公園県営陸上競技場 “醤油スタ”(曇 23.6℃ 66%/3106人)
◇主審:山本雄大
14分【京都】中山博貴(内藤のシュートのこぼれを左足プッシュ)
31分【京都】鈴木慎吾(左足←右:内藤)
46分【草津】櫻田和樹(左足ミドル)
62分【草津】萬代宏樹(ヘッド←左:熊林)
77分【京都】伊藤優汰(左足←左:中山)
86分【京都】伊藤優汰(左足←右:内藤)
■ザスパ草津(4-2-2-2)
GK22:北一真
DF24:古林将太
DF5:中村英之
DF3:御厨貴文
DF23:永田拓也(81分-DF4:田中淳)
MF30:松下裕樹
MF6:櫻田和樹(81分-FW9:アブラゥン・リンコン・マルチンス)
MF8:アレックス・エンリケ・ジョゼ
MF14:熊林親吾
FW10:ハファエル・ドス・サントス・ヂ・オリヴェイラ “ハフィーニャ”
FW18:萬代宏樹
■京都サンガF.C.(3-1-3-3)
GK1:水谷雄一
DF2:酒井隆介
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
MF4:秋本倫孝
MF18:加藤弘堅(63分-FW22:駒井善成)
MF19:内藤洋平
MF11:鈴木慎吾(75分-MF17:中村太亮)
FW25:伊藤優汰
FW31:久保裕也(80分-FW28:キム・ソンヨン)
FW15:中山博貴
伊藤優汰選手(京都)
「後半追いつかれて、チームが下向きになってしまったんですけど、そこで改めて一丸となれた。
自分のゴールで逆転できて、よかったです。
先発に緊張してたんですけど、前に行けたら全部行こうと思ってました。
リードしていても点を取ろうというのが、チームのコンセプト。
それがうまくいってうれしい。
J1に上がるためには連勝が絶対必要だと思うんで、これからも勝ち続けていきたい」
▼追いつかれても引き離せる「力」
「カンテラ」で育った久保に続いて、伊藤くんが2ゴールと躍動。
そして、天皇杯優勝を知るベテラン・鈴木慎吾がゴール。
今シーズン8得点のチームが、この日だけど4得点ですよ!
こりゃ、うれしさもマックスだなぁ。
思わずニマニマしてしまった、劇的ゲームだった。
…まぁ「劇的」になったのは、2点取ったあと2点取られるという「自作自演」なんだけどね!
追いつかれたときは、死にたい気持ちになりましたよ(遠い目)。
今までのサンガなら、そのまま逆転を許していたはず。
しかし、きょうは引き離せた。
若いチームだから、追いつかれたことは反省材料になるだろうし、逆転できたことは大きな自信になる。
結果的に、得るものが多いゲームだったといえるだろう。
▼攻撃の質が格段にアップ
きょうは全体的に、いい流れの時間帯が長く作れたゲームだった。
選手たちはいい感じに走って、ボールもいい具合に動いていたと思う。
その原因として、やっぱ外国籍選手の不在があったのは間違いない。
ヂエゴがいると、本人もボールを受けに行くし、チームもそこにいったん預けようとしてしまう。
しかし彼がいないため、中山や久保らがスペースへ顔を出し、そこへのロングパスが出せていたと思う。
中盤でのつなぎにこだわることなく、速攻と遅効の緩急を付けられていた。
そして、ドゥトラ出場停止で先発出場が回ってきた伊藤優汰がキレキレ!
ドゥトラ同等の突破力に加えて、ドゥトラ以上の決定力を見せてくれた。
先制点のきっかけとなった、右サイドでの「えぐり」も最高だったし。
ドゥトラだとあそこまで行ってもラストパスがアバウトだったりするんですが、精度も高かった。
ヂエゴ、ドゥトラがいないため、チームとしては「小粒」な印象もあるけど、「まとまり」ができた。
攻撃で手詰まりになったり、無謀なワンツーを繰り返すこともなくなり、「ボールの悪い奪われ方」をしなくなった。
逆に、相手ボールになったときの帰陣も早くなり、「ボールのいい奪い方」をしていた。
なんか、いいことばかり挙げているけど(笑)。
とはいえ、2人の「個の力」は日本人選手にないもの。
今やってるサッカーに2人がぴたっとハマってくれると、もっといいチームになれるだろう。
▼気になる運動量の問題
最後に苦言を呈しておくと、やっぱり後半に追いつかれたことはよくない。
前節もそうだったんだけど、後半に運動量が落ちちゃうんだな。
特に、前線の選手がボールをあっさりロストしちゃうことが多い。
おそらく、「流動的サッカー」のせいで、走る距離数が多いからだろう。
そういう意味で、きょう久保に変わって途中出場した、ソンヨンの身体を張ったプレイは目立っていた。
ああいうプレイがあれば、タメが作れて、攻撃参加も促せる。
夏場にかけて、ソンヨンが必要な場面がけっこう出てきそうだ。
あるいは、同じ大型選手の三根和起くんが使われることもあるんじゃないかな。
久保と三根に、伊藤と駒井がワイドとか、もう完全に去年のユースじゃねーか!という(笑)。
いや、成績はさておき、若い選手が次々に出てくることは本当に幸せな気分になれるね。