名古屋グランパスエイト 1-0 京都サンガF.C.
日時:2023年2月25日(土)16:03KO
会場:愛知県豊田市豊田スタジアム(2万1,327人/晴 7.8℃ 20%)
主審:今村義朗
62′-名古屋/永井謙佑
■名古屋グランパスエイト(3-4-2-1)
GK1:”ミッチ” ミッチェル・ジェイムズ・ランゲラック
DF13:藤井陽也
DF4:中谷進之介
DF3:丸山祐市
MF17:森下龍矢
MF15:稲垣祥
MF6:米本拓司
MF7:和泉竜司(77′-MF34:内田宅哉)
FW10:マテウス・ドス・サントス・カストロ
FW77:キャスパー・オーランド・ユンカー
FW18:永井謙佑(77′-FW9:酒井宣福)
■京都サンガF.C.(3-4-2-1)
GK1:若原智哉
DF5:アピアタウィア久
DF4:井上黎生人(77′-DF24:イヨハ理ヘンリー)
DF3:麻田将吾
MF14:白井康介
MF7:川﨑颯太
MF19:金子大毅(77′-FW47:パウロ・エンリキ・ペレイラ・ダ・シウヴァ “パウリーニョ・ボイア”)
MF44:佐藤響(77′-MF8:荒木大吾)
FW23:豊川雄太(67′-MF25:谷内田哲平)
FW9:アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”
FW22:一美和成(58′-FW11:山﨑凌吾)
曺貴裁コーチ(京都)
「互いにゴールチャンスは同じぐらいあって、決めきれなかった京都が勝ち点1も取れなかったという現実があるだけです。
ただ、下を向く内容ではなかったなと思います。
J1で2年目、こういう強度と質を伴うゲームのなかで勝っていくためには、名古屋さんから学ばなければいけないこともあるでしょう。
(得点を取れるようになるには)自分たちの質を高めるために、いまの状況のなかで、信じつづけて貫いていくことだと思います。
守備では、自分たちのクリアミスでピンチになったことはありましたが、全体的に相手がボールをもったときのストロングポイントは後ろの3人を中心に潰せていました。
1点取られてしまって完璧ではなかったですけれど、それも含めて成長が見られたかなと思います。
次戦に向けて、この1週間でいかにリカバーしてポジティブに持っていけるか。
選手といっしょに準備をしていきます」
狼だけが生き残れ
最悪といってもいい出来だったあの試合から、1週間。
京都サンガは「本当の開幕」と意気込んで、この日に臨んだ。
結果は敗北、いまだゴール0、勝ち点0。
そうした数字よりも、チームとしての躍動感、一体感があまり見られないのが厳しい。
“病巣”は根深い。
京都は前節からスタメンを5人変更してきた。
名古屋のシステムに合わせてディフェンスラインは3バック。
3トップにはパトリックを頂点に、左に一美、右に豊川。
懸案の左ウイングバックには、前節ベンチ外だった佐藤響が入った。
対する名古屋の戦術は、完全なるリトリート。
京都の最終ラインがボールをもっても、ハーフウェイライン付近まではプレッシャーをかけてこない。
逆に京都が前がかりになったところを、ボールを奪って素早く3トップを走らせ、広大なスペースを突く狙いだった。
名古屋の3トップは、京都のウイングバックが上がった裏のスペースに代わる代わる顔を出していく。
そこでボールを収め、ウイングバックの追い越しを待つ。
シンプル、かつ、ある程度パターン化された動きながら、京都DF陣は何度も突破を許してしまっていた。
翻って、京都のほうはというと……。
パトリックに訪れた2つの決定機ーー。
47分、名古屋クリアボールが川﨑に当たってボールが転がってきて相手DFをかわして左足シュート。
59分、名古屋のパスミスを奪って相手DFを押し退けながら右足シュート。
これ以外は、なかなかシュートらしいシュートを打てないのだった。
相手ボックス付近までボールを運んでも、大外のウイングバックに渡ったところで手詰まりになってしまう。
右サイド白井の縦突破は警戒されており、左サイド佐藤はそもそも1対1で相手を抜き切るようなタイプでもない。
サイドからクロス、グラウンダーのパスがなかなか入らなかった。
攻撃の糸口として可能性を感じたのは、パトリックへの放り込み、一美のキープ力だろうか。
しかし、パトリックがハイボールを競っても、近くにこぼれを拾える選手が少ない。
3-4-3で中盤センターが薄いことと、名古屋が中央をがっちり固めて守っていることもあり、中央突破もなかなか難しい。
と、振り返ってみて、ポジティブな要素が少ないなぁ〜。
とりあえずは、パトリックへ長いボールを入れた場合は、しっかりとセカンドボールを拾えるような選手の配置と意思統一。
そこは徹底したほうがよさそうだな。
3月ぐらいまでは選手を入れ替えつつ、配置も含めて試行錯誤が続きそうな雰囲気だ。