ヴィッセル神戸 1-3 京都サンガF.C.
日時:2022年4月2日(土)16:03KO
会場:兵庫県神戸市御崎公園球技場 “ウイングS”(1万7,411人/晴 13.6℃ 26%)
主審:世界の西村雄一49歳
49′-神戸/初瀬亮
55′-京都/荻原拓也(左足)※J1初ゴール
58′-京都/宮吉拓実(右足)
90+4′-京都/山田楓喜(左足←松田)※J1初ゴール
■ヴィッセル神戸(4-2-3-1)
GK18:飯倉大樹
DF24:酒井高徳
DF17:菊池流帆
DF14:槙野智章
DF3:小林友希
MF25:大﨑玲央(72′-MF31:中坂勇哉)
MF5:山口蛍
MF19:初瀬亮(65′-MF16:汰木康也)
MF8:アンドレス・イニエスタ・ルハン
MF9:ボージャン・クルキッチ・ペレス(72′-FW29:リンコウン・コレア・ドス・サントス “リンコン”)
FW10:大迫勇也
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介(90+2′-DF5:アピアタウィア久)
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也(90+2′-DF6:本多勇喜)
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(72′-DF4:ホルネイケル・メンデス・マレイロス)
MF18:松田天馬
FW13:宮吉拓実(90+2′-MF27:山田楓喜)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW7:武富孝介(24′-MF19:金子大毅)
宮吉拓実選手(京都)
「勝利は、全員が90分間ファイトして戦った結果。
ボールを奪ってから厚みを持って攻撃する、人数をかけてゴール前に迫るーー。
日ごろ、トレーニングからやっていることが生きて、僕のところにボールがこぼれて来たんだと思います。
(ーー活動停止期間もあったが?)
限られた人数ではありましたが、じゅうぶんに準備できていました。
スタッフはこの試合に備えて素晴らしいメニューを提示してくれましたし、選手たちもしっかりとしたトレーニングがやれていたんです」
曺貴裁コーチ(京都)
「前の試合負けた悔しさがある中で、きょうは勝てたことをみんなで喜び合いたいです。
(新型コロナウイルス感染症など)自分たちのコントロールできないものに意識を向けても仕方がありません。
自分たちに目を向けて考えたときに、今の課題として『得点を生むためにはどうすればいいのか?』と。
それを選手たちとずっと話していました。
もしかしたら京都サンガ以外のチームには当てはまらないことかもしれないですけれど、
僕はこのチームを預かって、僕なりの信念を彼らに示していっているつもりです。
もちろん勝てないとき、勝ち点を落とすときもありますけれど、かといって自分の信念を話さなくなってしまっては、監督としているここにいる意味はありません。
(ーー開幕戦以来の白星となったが?)
後半、悪いボールの取られ方をして失点してしまったところから、めげずに3点取れたというところにチームの成長を感じます。
ただ、これが〝ゴール〟ではありません。
自分たちがもっともっとできることを見せて、京都の皆さんに喜んでもらいたい。
(ーー有名選手を多数抱える神戸相手の勝利については?)
たくさんの経験をもった選手が相手には多くいましたけれど、それがプラスに出るかマイナスに出るか、やってみたいと分からないところもあるので。
試合の前から相手の選手を見て気持ちが負けているようでは、プロとは言えません。
またそういう気持ちでサッカーをするようなら、お金を払って見にきてくれているお客さんにも失礼。
勝とうが負けようが自分たちの良いところを出すということを、今後も続けていきます」
リュイス・プラナグマ・ラモス暫定コーチ(神戸)
「勝った京都にはおめでとうと言いたい。
しかし、自分としては勝つためにすべてを尽くして臨んだし、いいゲームはできていたと思う。
先制した後カウンターを2本続けて決められて、試合の流れはガラッと変わってしまったんだ。
ゲーム内容と比べれば、あまり点差が開きすぎた結果だと言えるだろうね」
俺たちが、一番、おもしろいッ!
御崎公園の選手入場BGMがM-1グランプリと同じ(「He’s a Pirate」/映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』より))!
思わず心がアガったし、もちろんゲーム内容も興奮させられた。
味方同士がゴール前でぶつかるという、おもしろいアンラッキーな形で、相手にボールが流れて失点。
しかしその後、ボール奪取からの一気呵成の攻め上がりで連続得点。
ロスタイム、山田楓喜くんのゴールは、シチュエーションは違えど天皇杯横浜FM戦の延長戦ロスタイム、久保→駒井のゴールを思い出したよね……(涙そうそう
「得点を取ること」にフォーカスして準備をしたきたという、きょうのサンガ。
しかし正直言えば、前半から選手同士の息が合わずパスが繋がらなかったり、ビルドアップでは相当苦労していた印象だった。
特に左サイドは、神戸がいつもサイドバックを務める初瀬を右サイドハーフに流出させて、荻原の攻め上がりが抑えられてしまっていたのだ。
そんな中で生まれた同点ゴール、逆転ゴールは似たような形で生まれた。
自陣から早いタイミングで前線に入れて、そこでウタカがうまくボールを収め、溜めを作っている間に、多数の選手がゴール前に駆け上がってくるというもの。
特に宮吉の逆転ゴールのシーンは、荻原がクロスを上げる段階で大外に京都の選手が2枚も余っていた。
守から攻の切り替えにおいて京都が神戸を凌駕していたことが、2得点に繋がったと言ってよいだろう。
ひとつ、京都にとってラッキーだったのが、神戸の指揮官が交代した直後のゲームだったということ。
フォーメーションを変え、選手の配置も変えて、まだチームとしてやりたいことが固まっていない印象があった。
攻撃はボールは保持すれど、前の選手が降りて来て、裏に中盤の選手が走るといった〝ボールの出し入れ〟はあまりなく、京都守備陣形の外側からパスを回す時間帯が多かった。
リュイスさん、試合中のオーバーアクションはランジャタイばりでおもしろかったんだけどな……。
話戻って、京都は新型コロナウイルス感染症の陽性判定者続出を受けて、カップ戦・札幌戦をスキップ。
来週から週2戦が3週間続くことになる(きょうから22日間に7戦!)。
そして、そのしょっぱなの白星。
いい流れをつくれたという意味で、本当によかったよかった。