SC相模原 0-2 京都サンガF.C.
日時:2021年2月28日(日)13:03KO
会場:神奈川県相模原市相模原麻溝公園競技場 “ギオスタ”
主審:榎本一慶
82′-京都/ヨルディ・バイス(ヘッド←CK:松田)
85′-京都/三沢直人(右足ミドル)
■SC相模原(5-1-2-2)
GK21:竹重安希彦
DF13:石田崚真
DF15:川上竜
DF29:後藤圭太
DF5:梅井大輝
DF17:星広太(89′-DF19:舩木翔)
MF33:梅鉢貴秀
MF7:清原翔平
MF4:藤本淳吾(59′-MF32:芝本蓮)
FW27:和田昌士(46′-MF14:安藤翼)
FW23:平松宗
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK34:若原智哉
DF2:飯田貴敬
DF23:ヨルディ・バイス
DF6:本多勇喜
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF31:福岡慎平(90+1′-MF11:曽根田穣)
MF4:松田天馬
FW41:白井康介(46′-MF29:中野克哉)
FW20:李忠成(56′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW13:宮吉拓実(67′-MF33:三沢直人)
相模原 | data | 京都 |
---|---|---|
6/9 | 枠内シュート/シュート数 | 6/15 |
38% | ボール支配率 | 62% |
260/58% | パス数/成功率 | 497/76% |
0 | オフサイド | 1 |
1 | CK | 5 |
8 | ファウル | 6 |
2/0 | 警告/退場 | 0/0 |
ヨルディ・バイス選手(京都)
「開幕戦はどんなチームであれ難しいものさ。
前半は特に風が悩ましかったね。
ただそういう中で、相模原には目立ったチャンスは作らせることはなかった。
後半は、前へとプッシュすることはできたし、トレーニングしてきたセットプレーで先制点が取れた。
内容としてはもっと良くしてはいけないとは思うけれど、2ゴールを取って、ゲームをしっかり終わらせることができたことは良かったよ。
新しいコーチは、とてもアグレッシブなんだ。
前半10試合ぐらい、自分たちのサッカーをどこまで突き詰められるか、選手みんなができる限りのことをやっていきたい」
曺貴裁コーチ(京都)
「自分たちがいままでやってきたことを90分間出そう、と言い続けてきました。
風があったり、開幕で新しい選手が来た中で、難しい状況でしたけど、勝ったという結果よりも、そういうことをブレずに続けてくれたことがきょうの試合は一番良かったかなと思います。
ハーフタイムに選手たちに言ったのは、自分たちがプレシーズンに準備してきたことをそのままやり続けて、それがダメなんじゃないか?とか、マズイんじゃないか?とか思う必要はないと。
0-0という途中経過は妥当な結果なので、最後まで信じて、残りの時間、アディショナルタイムまでプレイし続けよう、と話しました。
僕以上に選手が『ここで勝ち点1では帰れない』という気持ちでいたと思うんで、その気持ちが2ゴールに繋がったと思います。
でももちろん課題は、われわれチームとしてまだまだあるのは事実です。
勝ったからすべてが良かったわけではないし、逆にもし負けていたとしても準備していた内容じゃなかったからだと思うので、ひとつひとつ精査しながら次に向かいたいと思います。
課題? いろいろありますけれど、こういった強風と開幕戦ということで……。
監督として自分の力量が足りないということを、課題にしておきます(笑)」
三浦文丈コーチ(相模原)
「J2の初戦、できた部分とそうでない部分があるなと、率直に感じましたね、うぅんうん、はい。
前半風上ということはあったにせよ、ウチのほうが強度は高かったのかなと。
風を利用して、しっかりセットして、カウンターで押し込んだ時間帯もあったし、セットプレイもあったのでね、ああいった時間帯で1点を取れたらぁ、プラン通り進められたかなぁとちょっと思います、はい。
(平松選手がポイントになっていたが?)
うぅんうん……そうですね、練習試合のときからいいコンディションでやってくれていましたし、平松に入ったときにどういったサポートができるかが、今後の課題になってくると思います、はい。
コロナ禍で試合ができたことは感謝したいし、相模原市のみなさんが一緒に戦ってくれたことは感じました。
ですが、ここはホームなんで、勝ち点3をゲットしたいなと思いますね、はい」
アウェイ開幕戦で「hunt3」!!!
去年のサッカーをバッサリ捨てて、一新されたな!
一昨年シーズン、中田一三氏のもとでやっていたサッカーにスピード感をマシマシにしたような印象。
乱暴にまとめるなら「スピーディーなポジショナルプレー」とでも言うべきサッカーを志向していると、開幕戦で感じさせられた。
一番うれしかったのは、パスを出した選手の足が止まっていないこと。
パスを出したらシュッと動き出して、パスの受け手に選択肢を増やそうとする。
ビルドアップのやり方は、「5レーン」を意識したものだった。
サイドバックが大外のレーンでボールを持ったら、斜め前にインサイドハーフの選手が、そして同じレーンの前にフォワードの選手が位置。
そして、ドリブルとダイレクトのパス交換で、相手選手の背後を取ろうとするのだ。
この3人の関係はパスを回すうちにグルグル回転。
ときにサイドバックがインサイドハーフのポジションを取っていたのも興味深かった。
ビルドアップといえば、昨シーズンは庄司が2CBの間に降りて3バック化してロングボールの出しどころを探る「サリーダ・ラボルピアーナ」を多く使っていた。
一方、この日アンカーに入った19歳・川﨑颯太はビルドアップ時に最終ラインに入ることはなく、2CBの前に位置。
「2バック」のうちバイスが前線に上がっていたときだけ、代わりにポジションを埋めていたように見えた。
すなわち、攻撃時は「2バック」で、残りフィールドプレイヤー8人が攻撃に関与するのが基本姿勢なのだろう。
守備では、相模原のFW平松宗がかなり強く、時間と空間を作られたときに攻め上がりを許していた。
とはいえ、総じて決定的な場面はつくられておらず、ボールを奪われても
鋭い出足てボールを再度奪うシーンもたくさんあった。
試合後のコメントで松田天馬選手が
「課題をあえて挙げるとすれば、開幕戦で硬かったということもあって、選手の距離感が遠かったり、セカンドボールへの出足が遅かったりした部分がありました。また、前線で誰かが幅を取りながらどんどん人が追い越していくことで決定機をつくる練習をずっとやってきたのですが、その形からも得点がほしかったですね」
と言っていたが、この課題が解消されたときには、とんでもない好チームが完成してそうだな……(ゴクリ
今季の京都サンガは、信じてよい。
そう思わせてくれた開幕戦だった。