徳島ヴォルティス 2-1 京都サンガ
◇日時:2011年5月8日(日)13.05キックオフ
◇会場:徳島県鳴門市鳴門総合運動公園陸上競技場 “ポカスタ”(晴 23.2℃ 69%/4694人)
◇主審:前田拓哉
23分【徳島】エリゼウ・フェレイラ・マルシアーノ(←CK)
47分【京都】久保裕也(右足ミドル)
64分【徳島】西嶋弘之
■徳島ヴォルティス(4-1-2-3)
GK21:オ・スンフン
DF25:平島崇
DF4:エリゼウ・フェレイラ・マルシアーノ
DF2:三木隆司
DF6:西嶋弘之
MF27:デイヴィッドソン・ジュン・マーカス “ディビッドソン純マーカス”
MF8:倉貫一毅
MF17:衛藤裕(75分-MF14:濱田武)
FW10:島田裕介(88分-FW7:徳重隆明)
FW18:佐藤晃大(83分-FW19:杉本恵太)
FW13:柿谷曜一朗
■京都サンガF.C.(3-4-3)
GK1:水谷雄一
DF5:アライール・ヂ・ソウザ・カマルゴ・ジュニオール
DF3:森下俊
DF16:福村貴幸
MF18:加藤弘堅(78分-MF22:駒井善成)
MF7:チョン・ウヨン
MF19:内藤洋平(70分-MF15:中山博貴)
MF17:中村太亮
FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール
FW31:久保裕也(87分-FW28:キム・ソンヨン)
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
▼変わらぬ悩み、必然の敗戦
セットプレイとセットプレイからの流れで2失点。
17歳・久保の個人能力による1得点。
セットプレイに弱く、流れからゴールチャンスを作れない——開幕からの「悩み」はいまだ改善されていない、というのが感想です。
はぁぁ、っと…。
今井社長が声を震わせながら土下座しちゃう日も近いな。
さて。
まず守備だけど、ハイボールにたいして強く大きくクリアできる能力をもった選手がピッチにいない。
クリアが弱く、かつ、アバウトだから、セットプレイとそのセカンドからピンチを招く、という…。
姉歯さん建築並みの「構造的な問題」があるから、この悩みはずっと続きそうだ。
増嶋が、FWの後ろからでもハイボールをドン!とクリアしている光景が懐かしく思えるほど。
逆に攻撃は、パス回しがだいぶできるようになっていた。
しかし、それは徳島が先制した後。
相手がリトリートしてくれたからこそ、パスが回せる余地があったとも言える。
ただ、そのパスが問題で。
単純にパススピードが遅いせいで、相手の守備陣を混乱させるまでには至らない。
1)サイドで基点を作って、パス交換
2)突破が出来ないで、真ん中に戻す
3)真ん中で糸口が見つからないので、逆サイドへ
4)可能性の薄いクロス、真ん中に人がいない
5)相手にカウンターのチャンス
というのの、繰り返し。
パス回しがパス回しに過ぎない。
シュートに行くためのパスにならない。
そんな感想が残った90分だった。
▼目立ったのは久保ぐらい
あと、京都のプレイヤーが全体的に簡単にボールを失うシーンが多いのも気になるところ。
前半開始から、徳島の佐藤が身体を張って「攻撃の基準点」になっていたのとは大違い。
相手のディフェンダーひとりに寄せられただけで、体勢を崩したり、安易なバックパスに逃げたり。
なもんで、敵陣の深い位置で「くさび」が打てず、ゴールが遠かったんじゃないでしょうか。
そんななかで、唯一気を吐いていたのが、久保裕也。
懐の深いキープと、プレスが2枚ぐらいあっても突破に入ろうという気持ちを見せていた。
前線と中盤「コンダクター」タイプの選手が多い中で、久保とドゥトラのドリブルだけが攻撃に変化を与えていたなぁ。
そういえば、大木コーチの甲府時代は最前線に、バレーや茂庭…じゃなかった茂原岳人といったポストプレイヤーがいた。
それで、ウイングの長谷川、石原や、中盤の藤田らが得点を決めていたと思う。
ヂエゴがどうしても中盤に降りて来ちゃう今、最前線でキープができる選手がいれば、久保、ドゥトラも生きてきそうなんだけど。
まとめとしては、守備にも前線にももう1枚選手が欲しいってことになっちゃうな。
あるいは、いまいる選手層で、成熟のときを待つか。
前も書いたけど、今季、少なくとも前半戦はきょうのような厳しい戦いが続きそうだ。