【2006FIFAワールドカップMatch64:Final】イタリア1-1(a.e.t PSO5-3)フランス

◇Match 64
イタリア1-1(a.e.t PSO5-3)フランス
7分【フランス】ジネディーヌ・ヤジド・ジダン(PK:右足)
19分【イタリア】マルコ・マテラッツィ(ヘッド←CK:ピルロ)
Penalty Shoot-out
1:0【イタリア】アンドレア・ピルロ(○)
1:1【フランス】シルヴァン・ウィルトール(○)
2:1【イタリア】マルコ・マテラッツィ(○)
2:1【フランス】ダビド・トレゼゲ(×:ミス)
3:1【イタリア】ダニエレ・デ・ロッシ(○)
3:2【フランス】エリック・アビダル(○)
4:2【イタリア】アレッサンドロ・デル・ピエーロ(○)
4:3【フランス】ウィリ・サニョル(○)
5:3【イタリア】ファビオ・グロッソ(○)

■イタリア(4-2-2-2)
GK1:ジャンルイジ・ブッフォン
DF19:ジャンルカ・ザンブロッタ
DF23:マルコ・マテラッツィ
DF5:ファビオ・カンナヴァーロ
DF3:ファビオ・グロッソ
MF8:ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾ
MF21:アンドレア・ピルロ
MF16:マウロ・ヘルマン・セッラ・カモラネージ
(86分-FW7:アレッサンドロ・デル・ピエーロ)
MF20:シモーネ・ペッロッタ
(61分-FW15:ヴィツェンツォ・イアクィンタ)
FW10:フランチェスコ・トッティ
(61分-MF4:ダニエレ・デ・ロッシ)
FW9:ルカ・トニ

■フランス(4-2-3-1)
GK16:ファビアン・アラン・バルテズ
DF19:ウィリ・サニョル
DF15:リリアン・ユリアン・テュラム
DF5:ウィリアム・ギャラス
DF3:エリック・アビダル
MF4:パトリック・ヴィエラ
(56分-MF18:アルゥ・ディアラ)
MF6:クロード・マケレレ
MF22:フランク・リベリ
(100分-FW20:ダビド・トレゼゲ)
MF10:ジネディーヌ・ヤジド・ジダン(110分-一発退場)
MF7:フローラン・マルゥダ
FW12:ティエリ・ダニエル・アンリ
(107分-FW11:シルヴァン・ウィルトール)

マルチェロ・リッピ・コーチ(イタリア)
「試合を重ねるごとに、優勝できるという思いは確信へと変わっていった。
このチームはすばらしい。
トッティに関しては疲労が蓄積していたようなので代えただけだ。
われわれには偉大な選手たちがベンチに控えているからね。
ジダンの退場?
イタリアの選手が抗議したからレッドが出たと言われるのは心外だ。
スタジアムに流れた映像で頭突きがしっかり映し出されていたじゃないか。
あれを第4の審判が見ていて、主審たちに伝えたんだ。
われわれはいま世界チャンピオンになった。
どんな気分だって?
いままで経験したことがない気分としかいいようがないよ(笑)」

レイモンド・ドメネク・コーチ(フランス)
「落胆しています。
失望感で頭のなかがいっぱいです。
ジズーがかわいそうです。
マテラッツイ選手こそが今夜のマン・オブ・ザ・マッチでしょう。
同点ゴールを決め、何と言ったかはわかりませんがジズーを挑発して退場に至らせたのですから。
演劇の経験があるわたしから見れば、彼はリアクションがオーバーすぎましたよ。
陳腐な三文役者です。
とはいえ、選手たちには準優勝を成し遂げたことを誇りに思ってほしいです。
チームが大会中に成熟していったのは、わたしの占い…いえ狙いどおりでした。
進退問題?
わたしの進退などささいなこと。
それよりも、ジズーのことでフランス国民は頭がいっぱいなはずです」

フランチェスコ・トッティ選手(イタリア)
「歴史に残るすばらしい勝利だ。
信じられない、ことばでは表わせないほどうれしいよ。
きょうの出来?
自分自身では満足している。
でも、今夜いちばん大切なのは個人の満足よりチームの結果なのさ」

ティエリ・ダニエル・アンリ選手(フランス)
「イタリアがよかったのは前半だけだ。
それ以降はゲームはフランスのものだったのに…。
運命とは残酷なものだ」

ウィリ・サニョル選手(フランス)
「ジズーが何をしたかは見ていない。
あの退場が流れを変えたとは思わないけれどね。
ゲームは一貫してわれわれのものだったが、イタリアが勝ってしまった。
彼らは確かに強いよ。
ディフェンスは堅い、セットプレイでチャンスがつくれる。
だけど、W杯の勝者がPKで決まるなんて、なんとかならないのものかな」

試合採点:7
試合内容でフランス、結果でイタリア。
極端にまとめてしまえば、そんなファイナルだった。

とくに、後半。
フランスは、あきらかにアンリが引いたポジションをとるようになる。
システムはあたかも「4-6-0」。
中盤では数的優位を保ち、圧倒的に攻めつづける。
とはいえ、もちろんトップに人が足りないため、シュートじたいは少なかった。

たいするイタリアは、消える時間が多かったトッティをはやばやと下げる。
ピルロを底に、ガットゥーゾ&デ・ロッシが左右を固めるミラン・システムへ。
それでもシュートにまでもっていけなかったため、デル・ピエーロを入れて
 デル・ピエーロ トニ イアクィンタ
の3トップに、
 デ・ロッシ ピルロ ガットゥーゾ
の3センターに。
まるでオランダのようなシステムを敷いて、苦境を打開しようとする。

しかーし。
イタリアはほとんど攻撃のカタチをつくれずじまい。
それだけフランスの守備がカッチリしていた、ということだろう。
ヴィエラが負傷退場しても、その堅さは変わらなかった。

そして試合は延長戦へ入る。
交代枠を2枚も残していたフランスはついにトレゼゲ投入。
2トップにして、勝ちに行く。
ドメネク星占い采配が冴えてるぜ!——と思ったのだが…。

ジダン、頭突きで退場。
まさか、まさか、まっさかさま。
ゲームメーカー、チームの大黒柱、エースを失ない、フランスは歯車が狂ってしまったのだった。

結局PK戦で、アズーリ、4度目の世界一。
たしかに内容はよくなかったけど、それでも勝ってしまう。
イタリアらしい!?
でもまぁ、決勝に至るまではナイスゲームが多かった。
優勝に値するチームだった。

さいごに。
ジダンにとっては、後味の悪いラストゲームになってしまった。
引退撤回、ないのかな。

※参考
マッチレポート:FIFAworldcup.com

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