消えた勝ち点1
FC東京2-1京都パープルサンガ
◇日時:2006年3月26日(日)16時04分KO
◇会場:東京都調布市東京スタジアム “味スタ”(1万7033人)
◇主審:山西博文
前半2分【東京】ジャーン・カルロ・ウィッテ(ヘッド← CK:梶山)
前半44分【京都】カルロス・アドリアーノ・デ・ジョス・ソアレス “アレモン”(ヘッド)
後半44分【東京】徳永悠平 (右足←ササ)
■FC東京(4-3-1-2)
GK1:土肥洋一
DF25:徳永悠平
DF2:茂庭照幸
DF3:ジャーン・カルロ・ウィッテ
DF15:鈴木規郎
MF6:今野泰幸
MF19:伊野波雅彦
MF16:宮沢正史
MF14:馬場憂太
(後半11分-MF27:栗澤僚一)
FW9:ルーカス・セヴェリーノ
(後半11分-FW21:サンチャゴ・ガブリエル・”ササ” サルセード・ゴンザレス)
FW20:川口信男
(後半20分-FW11:阿部吉朗)
■京都パープルサンガ(4-2-2-2)
GK1:平井直人
DF23:大久保裕樹
DF2:鈴木悟
DF3:ヒカルド・カヴァルカンテ・ヒベイロ “リカルド”
DF7:児玉新
MF18:米田兼一郎
(後半41分-DF4:鈴木和裕)
MF16:斉藤大介
MF11:星大輔 “復讐”
(後半29分-MF17:石井俊也)
MF8:美尾敦
(後半12分-MF14:中払大介)
FW10:パウロ・アントニオ・デ・オリヴェイラ “パウリーニョ”
FW9:カルロス・アドリアーノ・デ・ジョス・ソアレス “アレモン”
柱谷幸一コーチ(京都)
「選手たちはひじょうにがんばってくれました。
勝ち点1か3がじゅうぶんに取れる流れだと思いましたが、それが叶わず残念です。
交代選手については、相手の徳永、鈴木が長い距離を動いていたので、うちのワイドの選手も少し疲れていました。
そこにフレッシュな選手を入れて、サイドにおいて守備、攻撃で主導権を握ろうとしました。
ただ、中盤の選手は石井と中払、2人しか連れてこなかったですし、松田と林はどちらかというと攻撃の選手です。
ですから中払、鈴木をサイドに使うことになりました。
林の投入?
1対1で少し押し込まれている状況だったので、あそこで前の選手を入れるよりは守りの選手でゲームを安定させたほうが勝ち点につながるという判断です。
また米田が足をつってたので、彼の代わりに攻撃の選手を入れるという考えはありませんでした」
アレッシャンドレ・タデウ・ガーロ・コーチ(FC東京)
「チャンスは腐るほどあった。
最後の時間ではなくても、もっと点を取れる機会はあったんだけどね。
決定力が足りなかった。
ただ、ラストまでみんなが信じて、みんなが戦って、マークを含めて走って、みんなで勝ち取ったゴールだと思うよ」
斉藤大介選手(京都)
「俊也(石井)さんが入ってきて、右サイドMFに入るというのは、今までやったことのないオプション。
驚きましたが、相手の左サイドをケアするという意味だったと思います。
その後、和裕さんが入って、守備的な選手を二人投入して…。
ベンチは守りたいんだなと感じましたが、ピッチの中では勝ち点3をとりにいこうという気持ちでは戦っていました。
トレーニングでもあまりやらないポジションで守り倒すよりは、リスクを背負ってでも勝ち点3をとりにいってもよかったのかな?と思います」
鈴木規郎選手(FC東京)
「京都の2トップを茂庭、伊野波、ジャーンで見ることになっていて、サイドはどんどん勝負していくようにといわれていた。
それができていたと思う」
林、林、林…。
3トップ、3トップ、3トップ…。
後半25分ごろからずっと小声で念じてました。
どう見てもヤバい人です。
しかし、後半29分に入ったのは石井ちゃん。
そして時間はズンドコと過ぎていった。
後半41分。
ピッチサイドに小柄な選手が出場を待っていた。
「遅いよ! でも、待ってました林!」
と思ったら…。
「米田に代わりまして、鈴木和裕が入ります」
味スタの日本語英語な場内アナウンスが流れた。
だめだこりゃ!
チャラチャラチャラ♪
と思ったのはみなさん同じなようで、ゴール裏もその瞬間15秒ぐらい無言になってましたが(苦笑)。
ということで、守りにいって守りきれなかったこのゲーム。
きょうのサンガは、ん~よくなかったですねぇ。
とくに前半は灰皿投げたくなるようなデキでした。
中盤でプレスがかからない。
前線で起点がつくれない。
エフシーにポゼッションされまくり。
ノリカルにクロスあげられまくり。
枠内シュート1本、つかシュート何本打ったっけ?
などと計算していた前半ロスタイム(答えは4本)。
アウェイゴール裏から1万光年くらい離れている、味スタの反対側のゴールで、ん?
セットプレイから、誰か喜んでる???
ベンチに走ってきたのは、アレモンだっ!
いやぁ、まさか同点になるなんて、サッカーってほんとわからないものですね。
主導権は完全にエフシーだったんですけどね。
ラッキーラッキー。
んで、後半戦。
相手の運動量もやや落ちてきて、サンガはときおり鋭いカウンター攻撃を見せます。
お互いに決定機が生まれるようになって、徐々にゲーム全体が盛り上がってきました。
エフシーは、後半20分で交代カードを3枚切り、勝負モード。
ここで問題だったのは、サンガが星に代わって石井ちゃんを入れてから、中盤以下がかなりひいてしまったこと。
ディフェンスラインから大きくクリアしたボールが、ことごとく拾われてしまった。
胃の痛い展開が続きました。
とはいえ、たまにアレ、パウのところでキープすると、相手が前がかりになってたこともあって、いい形がつくれていたように見えたんです。
ただ2トップに絡むのが、なぜかオーバーラップしてくるリカルドくらいしかいないという(笑)。
あと1枚、あと1枚攻撃の枚数がいたらなぁ、なんとかなるのに…。
守備陣と2トップのリンクマンになれる選手がいれば、ゲームのペースも代わるのに…。
勝ち点1なんかより、3がほしいのに…。
個人的にはそんなふうに思ってて、で冒頭につぶやきになるんですけど、でも柱谷コーチはリアリスト。
なんで、アウェイ勝ち点1を狙いにいったんだと思います。
その思考じたいは尊重したいと思います。
守備的サッカー or 攻撃サッカー。
サッカー哲学というか考え方の違いなんで、しょうがないですよね。
でも、最後の最後で勝ち点1が手の中からすり抜けてしまいました。
まぁそんな感じのきょうのゲームだったんですが、采配うんぬんより気になったのがチームの動きです。
まずは守備。
プレスがかからない。
球際に弱い。
それと開幕から見てますと、明らかにセンターバックの上背のなさを狙われてますねぇ。
対戦相手が早めのアーリークロスを入れて、ゲームの主導権をたぐり寄せようとしていると感じます。
一方、攻撃。
カウンターでしか攻撃の形がつくれなかった。
星、美尾のサイドMFがまったく突破できなかった。
だから、観戦しててもあんまりおもしろくないという(涙)。
いちばんワクワクするのがアレモンの単独突破だけだという(涙そうそう)。
いっそ、田原を頂点にアレ、パウの3トップにして、残りの選手は守りに専念するという、去年のアルビレックスサッカーやっとく?そんなことさえ考えてしまうきょうこのごろ。
2試合引き分けで、ちょっとチーム状態よくなってきたと思ったけど、そうは甘くなかったということで。
山あり谷あり京都サンガ。
ネガ記事になってすみません。
さいごに、きょう調布まで行ってよかったこと。
それは、石井ちゃんの生応援歌聞けたことっすかねぇ。
あの歌、好き。
あと、アレモンの
「イエローじゃないもーん」
アピールには笑ったよ。