【W杯2006】抽選結果への各国の反応

■GROUP A
ユルゲン・クリンスマン・コーチ(ドイツ)
「悪くない、ハッピーな気分だ。
すごくやりやすいグループに入ったと思う。
もちろんすべての試合が難しいものになるのはわかっている。
楽観はよくない。
エクアドルは南米予選ではブラジルを破っている。
コスタリカはアメリカとメキシコについで北中米カリブ海予選を勝ち抜いた。
ポーランドも欧州予選でうまく戦った。
各国、タフな相手だ。
とはいえ、わがドイツは決勝トーナメントに行けると確信している。
ホームの大声援も期待できるしね。
ドイツは若いチームだから、国民のみなさんにはぜひサポートをお願いしたいし、この抽選結果も助けになると思う。
本番までには、ヨーロッパ、南米、北中米の国とテストマッチを組む手はずをこれから整えるよ。
いちばんキツそうなグループ?
そんなもの、グループCに決まってるじゃないか!」

■GROUP B
スヴェン・ゴラン・エリクション・コーチ(イングランド)
「かんたんなグループではないけど、悪いグループでもないでしょう。
もちろんきびしい戦いになるとは思いますが、この抽選結果にはハッピーな気分です。
母国のスウェーデンとの対戦?
これが運命というものかもしれません。。
抽選前には、オーストラリア(宗主国の関係)とオランダが避けられればいいのに、なんて言ってたのですが。
机上の空論では楽勝かもしれませんが、まぁ未来はだれにもわかりません」

ダヴィド・ロベルト・ヨゼフ・ベッカム選手(イングランド)
「抽選結果を見て?
もちろん興奮しているし、予選突破への道は見えてるよ。
スウェーデンはやりやすい相手だ。
両国とも、おたがいの選手、監督のことをよく知っているから、手の内はわかっている。
トバゴには元ユナイテッドの同僚だったヨークがいる。
パラグアイのことはよくしらないけど、これからちゃんと準備するさ。
フットボール界の古いクリシェを引用するなら、かんたんなゲームはない。
われわれはできるだけ努力して、優勝候補のひとつであることを証明しなければならないよね。
ただ、今回は優勝も狙えるって本気で思ってる」

■GROUP C
ホセ・ネストール・ペケルマン・コーチ(アルゼンチン)
(※出場32か国のなかで唯一会場に行かなかったコーチ)
「アルヘンティーナは決勝戦まで行けますよ。
ワールドカップではスタートからトバさないといけないのは、皆さんごぞんじですよね。
でも、優勝するようなチームは最初は不調だったりもするもんです。
この相反する事実を止揚するならば、それはつまり『予選からすべてのゲームが決勝戦みたいなものだ』ということです。
わたしが冒頭にいったことはそういう意味です(笑)。
本番までにはチームをトップフォームにしなければなりません。
死のグループ?
たしかにキツい組み合わせでしょうね、他チームはすべて名だたる国ですから」

リオネル・アンドレス・メッジ選手(アルゼンチン)
「いちばんつらいグループだ。
できれば、もうひとつのサイドのグループに入りたかったけど…」

アンリ・ミシェル・コーチ(コートジボワール)
「アルゼンチンにオランダ…もっともキツいグループに入ってしまった。
どうしょうもないほど難しい状況だが、われわれはわれわれのいいサッカーを見せるしかない」

イリヤ・ペトコヴィッチ・コーチ(セルビア・モンテネグロ)
「もっとも厳しいグループだといわれるけど、ワールドカップにかんたんなグループなんてありはしない。
結果を残すためいっしょうけんめいプレイするつもりだ。
アルゼンチン?
ひとりも悪い選手がいない。
100%、スーパープレーヤーぞろいのチームだ」

マルコ・ファン・バステン・コーチ(オランダ)
「死のグループ?
そうは思わないけどね。
いい対戦相手に恵まれたよ、フットボールらしいフットボールを志向する対戦相手にね。
とくにアルゼンチンはヨーロッパでプレイする選手も多いすばらしいチームだし、南米とヨーロッパ、両方をハイブリッドしたフットボールをしようとしている。
そんな相手と戦えるなんて幸せじゃないか」

■GROUP D
ルイス・フェリペ・スコラーリ “フェリポン” コーチ(ポルトガル)
「ポルトガル国民のみなさんには2002年のことを思い出していただきたい。
アメリカ、ポーランド、韓国が相手とわかって、楽勝だとバカ騒ぎしていたはずだ。
そんな甘い考えではワールドカップは戦えるだろうか?
否である。
メキシコはコンフェデ杯でブラジルを破っているし、潜在能力が高いアンゴラとの戦いでは何が起こるかわからないだろうし、イランはじつにいいサッカーをしている。
2002年の優勝国監督(ブラジル)として、油断大敵であることを強調したい」

■GROUP E
マルチェロ・リッピ・コーチ(イタリア)
「抽選結果にがっかりしてるかって?
そんなことはない、満足の結果さ。
すべてのチームが同じレベルにある、絶妙の組み合わせだね。
たしかにFIFAランキングではチェコとアメリカのほうがイタリアよりも上位だ。
けれど、そんなものはたいした問題じゃない。
アッズーリは日々進歩しているし、来年予選がはじまったころにはもっといいチームになっているはずだ」

ジャンルカ・ヴィアッリ氏(イタリア)
「タフなグループに入った。
アッズーリがほかの3チームよりも実力的に勝っている、とは口が裂けてもいえないな。
だけど、劣ってはいないことだけは確かだ。
間違いなく難しい予選になる。
初戦からトップフォームで立ち向かうべきだろうね。
そうしないと、はやばやと国に帰ることになって、空港で卵をぶつけられるはめになりかねない」

パオロ・ロッシ氏(イタリア)
「ガーナってのはよくわからんし、アメリカも固い組織力をもってることくらいしかしらん。
チェコ・イタリアが2強っていうのは、わたしには明白は事実のように思えるんだがね。
ステップしながら勝ち抜けるグループではないだろうけど、難しいグループでもない。
実力さえ発揮すれば決勝トーナメントには行けるだろう」

ブルース・アリーナ・コーチ(アメリカ)
「私の祖父母はイタリアで生まれた。
わたしはイタリア系の移民の子というわけさ。
そんなチームと戦うことになって複雑な気分だね。
わたしたち一家でサッカーで名をなした人物はいなかった。
ただ、祖父の調製食料品がブルックリンにあったのだ、そこいはイタリア代表チームのポスターが貼ってあったのを覚えているよ。
ちょうどそのとき私は6歳だった。
そんな思い出話はいいとして、対戦相手が決まって、さぁこれからは準備にいそしむだけだ。
すばらしいチームが入ったグループだから、とてもうれしい。
チェコは現在世界ランク2位だし、イタリアが世界でトップ10に入る国だということは誰もが認めるところだろう。
ガーナもワールドカップにやってくるすばらしい新鋭だ。
だから、勝ち抜けのためにはがむしゃらに努力しなければならないだろう。
わたしが思うに、すべてのグループがタフな戦いになる。
ドイツには30万人のアメリカ人が暮らしている。
全員がチケットを手に入れることはできないだろうが、ぜひ応援してほしい」

■GROUP F
カルロス・アウベルト・パヘイラ・コーチ(ブラジル)
「フットボールはテクニックが優れたチームが勝つのではない。
スピード、強さ、相手をマークする守備力、戦術、決定力…それらがそろったチームが勝つんだよ。
もちろん、テクニックだけで考えるなら、ブラジルが圧勝のグループさ。
でもフィジカル面からみると、ちょっとやっかいといえるだろうね。
他国はみな、走る量が多くて戦術的にも統率が取れている。
窮地に追い込まれるのを避けるためには、集中と注意力が必要だ。
オーストラリアはコンフェデ杯でドイツを苦しめている。
彼らは対戦相手に萎縮しないし、選手たちはみなヨーロッパでプレイしている。
それに、彼らはウルグアイをプレーオフで破ってきた。
クロアチアとは9月に親善試合をやって1-1で引き分けている。
戦術的にまとまっているいいいチームだった。
ズィッコの日本は…コンフェデでも引き分けてるし、できれば当たりたくなかったね。
でもまぁ決まってしまったからにはしょうがない。
全力を尽くしてそして決勝トーナメントに進出するだけだ。
決勝トーナメントの展望?
グループEでは、イタリアとチェコが勝ち上がるだろう。
いずれと戦うにしても歯ごたえのある相手だよ、やれやれ」

ズラトコ・クラニチャール “チッツォ” コーチ(クロアチア)
「比較的満足できるグループに入れたと思っている。
もちろん、ブラジルは優勝候補だ。
しかし、われわれはことし親善試合で引き分けたという実績があるし、まったく歯が立たないというわけじゃない。
オーストラリア、日本…ふつうにやれば勝てる相手だろう。
ま、予選の戦い方がよかったから、こんなふうに楽観的になる権利もあるってもんだろ?
じゃあ、抽選がよかった記念で酒でも呑むか」

フース・ヒディンク・コーチ(オーストラリア)
「ブラジルと同じグループに入ったということは、とても難しいグループに入ったということだ。
だがチャンスはある、ブラジル以外の実力は横一線だと思う。
なににしろ、初戦の相手がブラジルじゃなくて助かったよ。
日本なら勝つ可能性もじゅうぶんにあるだろう。
さっそく韓国にいる元参謀たちから、日本の情報を集めるつもりだ。
もちろん初戦に勝てば、決勝トーナメントに行けると考えるのは甘いだろうがね。
第2戦・ブラジルとのゲームは、とくに遠くオーストラリアから観戦にやってくる人にとってこたえられないものになるはずだ」

トニー・ポポヴィッチ選手(オーストラリア)
「抽選ってのはしびれるね!
なによりオーストラリアがワールドカップに出られるんだってことが実感できた。
それに対戦相手が期待していたとおりなんだ。
オーストラリアはクロアチア系移民が多い国だし、ぼくの祖先もクロアチア人だ。
そして、ぼくは日本でプレーしていたし(元広島)、いまはイングランド(2部のクリスタルパレス)にいる。
ワールドカップの舞台でそんな国々と戦えるなんて、すごい夢がかなった気分だね。
だから、いまからは決勝トーナメントに進めることを夢見ることにするよ。
それにはまず初戦の日本戦で勝つことが大切だ。
第2戦のブラジル戦はまぁじゅうぶんに注意して…。
そして、クロアチア戦に勝つか引き分けるかで勝ち抜け、っていうのがぼくのシミュレーションさ」

アルトゥール・アントゥネス・コインブラ “ズィッコ”コーチ(日本)
「ブラジルと対戦することもあるだろうとは思っていた。
だけど、決勝トーナメントに行ってからがよかったね(笑)。
初戦?
オーストラリアは久しぶりの本大会でモチベーションが高い。
ただ初戦は大事、勝つことが重要な試合になる。
クロアチア?
われわれはセルビア・モンテネグロやスロバキアなどと対戦しているから、東欧諸国には慣れてるんだよ」

三浦知良 “カズ”選手(日本)
「ブラジルは8年もいたし、クロアチアでもプレーしたし、そして今はオーストラリアにいる。
思い入れのある国ばかりが日本と同じグループになって、不思議な感じ。
W杯出場?
通訳としてかい(笑)」

イヴィチャ・オシム氏
「疑いなくクロアチアのほうが優勢だろうが、日本人にそう察しさせてはいけない。
もし日本を過小評価したならば、彼らはとても危険な存在だ。
8年前戦ったのとは違うチームだよ」
※詳細はこちら
クロアチア・サッカーニュース: オシムのグループ予想

■GROUP G
レイモン・ドメネク・コーチ(フランス)
「抽選は抽選でしかありません。
じっさいにプレイしてからやっと、いいグループだったか悪いグループだったかがわかるものなんです。
スイスとは予選で戦いましたが、苦戦したのは(1勝1分)ごぞんじでしょう。
それにお互い戦い方がわかってるだけにあたりたくない相手でした。
韓国にはよくない思い出がありますよねぇ(前回大会、直前の親善試合でジダンがケガ)。
トーゴなんていう国のことは誰もしりません(対戦したことがない)。
でも、前回大会でセネガルにやられたことを思い出してください。
まぁ、これから星占いでいろいろ占ってみます」

ジャン・アラン・ブムソン選手(フランス)
「スイスのことはよく知ってる、これはわれわれにとって有利なことだね。
でも、難しい相手であることも知っている。
彼らはプレーオフであのトルコと殴り合ってきたわけだし」

■GROUP H
フェルナンド・ホセ・トーレス・サンス選手(スペイン)
「どう見ても楽勝のグループだ。
本当にラッキー!
とはいえ、過去の大会でいろんなサプライズが起きているからね。
もう決勝行きが決まりだなんて早合点はしないほうがいい」

ホアキン・サンチェス・ロドリゲス選手(スペイン)
「こりゃ、勝ち抜けが固いね。
ウクライナ、チュニジア、サウジアラビア…どのチームともこてんぱんにできそうだ」

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