チェルシー4-2バルセロナ
◇日時:3月8日20時45分
◇会場:スタンフォード・ブリッジ(ロンドン)
◇主審:主審:ピエールルイジ・コッリーナ (イタリア)
前半8分【チェルシー】マテヤ・ケジュマン→エイドゥル・シマーリ・グジョンセン
※アグリゲートスコア2-2、アウェイゴールでチェルシーリード
前半17分【チェルシー】フランク・ランパード
※アグリゲートスコア3-2、チェルシーリード
前半19分【チェルシー】ジョー・コール→デイミアン・ダフ
※アグリゲートスコア4-2、チェルシーリード
前半27分【バルセロナ】(PK)ホナウド・デ・アジス・モレイラ “ホナウジーニョ”
※アグリゲートスコア4-3、チェルシーリード
前半38分【バルセロナ】ホナウド・デ・アジス・モレイラ “ホナウジーニョ”
※アグリゲートスコア4-4、アウェイゴールでバルセロナリード
後半31分【チェルシー】(CK)フランク・ランパード→ジョン・テリー
※アグリゲートスコア5-4、チェルシーリード
↓
※アグリゲイトスコア5-4でチェルシーが準々決勝へ
■チェルシー
GK1:ペトル・チェヒ
DF20:パウロ・ヘナト・レボーショ・フェレイラ
(51分-DF2:グレン・ジョンソン)
DF6:ヒカルド・アウベルト・シウヴェイラ・デ・カルヴァーリョ
DF26:ジョン・テリー
DF13:ウィリアム・ガラ
MF4:クロード・マケレレ
MF8:フランク・ランパード
MF10:ジョー・コール
FW11:デイミアン・ダフ
(86分-DF29:ロベルト・フート)
FW22:エイドゥル・シマーリ・グジョンセン
(79分-MF30:チアーゴ・カルドーソ・メンデス)
FW9:マテヤ・ケジュマン
■バルセロナ
GK1:ヴィクトル・ヴァルデス・アリバス
DF2:ジュリアーノ・ハウス・ベレッチ
(84分-FW8:ルドヴィク・ジュリー)
DF5:カルレス・プジョル・サフォルカーダ “チャーリー”
DF23:オレゲル・プレサス・レノン
DF12:ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルスト “ジオ”
(46分-DF16:シウヴィオ・メンデス・カンポス・ジュニオール “シウヴィーニョ”)
MF14:ジェラール・ロペス・セグ
MF20:アンデルソン・ルイス・デ・ソウザ “デコ”
MF6:チャヴィエル・エルナンデス・クレウス “チャヴィ”
MF24:アンドレス・イニェスタ・リュハン
(86分-FW11:マキシミリアーノ・ガストン・ロペス “マキ”)
MF10:ホナウド・デ・アジス・モレイラ “ホナウジーニョ”
FW9:サミュエル・エトオ・フィル
ここ数年、見たサッカーの試合でもっともエキサイティングな試合だと断言してしまおう。
特に、漏れがモウリーニョ好きだということもあるのですが。
とにかく1点とらないといけないチェルシーは、ケジュマンを頂点に右にダフ、左にコールの3トップに、トップ下グジョンセンという
いつも以上に攻撃的な布陣でスタート。
一方、バルセロナは「慣れないことはしないことだ」というライカールト監督のことばどおり、普段と同じ3トップで試合に臨んだ。
ややバルセロナ押し気味の状態だったが、ゲームは8分に動く。
相手ミスからすばやくカウンターに入ったチェルシーが、ケジュマン→グジョンセンとわたり、グジョンセンが切りかえしてシュート。
早くもチェルシーが先制し、アウェイゴールの関係でリードする。
その後も、奪ったら縦へすばやく攻め、あっという間に3得点。
バルセロナは中盤深くでミスを連発、ディフェンスラインも呆然として、これで勝負は決まったか――と思ったが…。
27分に、クロスをエトーと競り合ったフェレイラが思わず手にボールを当ててしまい、ハンドでPK。
あっけないこのファウルが、ゲームの流れを変えた。
コースをチェヒに読まれながらも、ホナウジーニョがこのPKを決めた。
残り1点取れば、アウェイゴールで優位に立てることで、バルセロナは一気に息を吹き返した。
そして10分後の38分、ゴールエリア前でボールをもったホナウジーニョがノーステップ&アウトサイドで脚を降りぬくと…。
チェヒもまったく反応できず、気がつけばボールはゴールネットに突き刺さっていた。
このスーペルな「フットサルゴール」で、バルセロナが逆に準決勝に近づき、そして、あまりにすばらしすぎるシュートにチェルシーは意気消沈してしまう。
そして、後半。
一進一退の攻防が続いたあと、30分手前でイニエスタのシュートがポストに当たり、こぼれたところにエトー!
しかし、近くにジョンソンがいたとはいえ、このドドドド・ドフリーをエトーが外したことで、勝負の流れが傾いたのだろうか。
コーナーキック、下がり目にいたテリーがうまく頭で合わせてゴール。
チェルシー、狙い通りのセットプレイでアグリゲートスコアで逆転。
しかし、どうしていちばん怖いテリーをフリーにしてしまったのか?
バルセロナファンが嘆いても後の祭り。
第1戦で流れを変えたマキシ・ロペス投入も、チェルシーはほぼ同時に長身DFフートを入れて5バックで対応。
バルセロナのラストチャンス、デコのFKも枠をはずれ、主審のコッリーナさんが笛に手をやった。
タイムアップ。
観客の大歓声。
愕然とするバルセロナイレブンは、スタジアムの警備員がエトーに人種差別的発言をしたとした荒れながら引き上げていく。
一方、出場できなかったドログバ、ロッベンも私服姿でグラウンドに入って、チェルシーの選手・スタッフは抱き合って喜ぶをわかちあう。
まるで決勝戦終了のような雰囲気が、いつまでもいつまでもスタンフォード・ブリッジを包み込んでいた――。